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人質事件についての雑感

人質事件についての雑感

開米 瑞浩

社会人の文書化能力の向上をテーマとして企業研修を行っています。複雑な情報からカギとなる構造を見抜いてわかりやすく表現するプロフェッショナル。

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気が滅入るような話なので、ちょっときれいな写真で始めてみることにしました。

P1241955.jpg

平和な日本の風景、ですが、一方で先日のISILによる日本人人質事件は痛ましい結果に終わりました。
この件について、中東・イスラーム学に詳しい池内恵 東京大学准教授によると、

人質がオレンジ色の囚人服を着せられて映像に出させられた後には、交渉・身代金・捕虜交換によって解放されることはないというこれまでの通例と同じ結果になった。
http://chutoislam.blog.fc2.com/blog-entry-269.html

だそうです。

一方、ISIL側は少し前にPDFによる機関誌「Dabiq」の第7号をWebに公開しました。
(リンクはしませんので、見たい方は自分で探してください)

この機関誌において彼らは「日本政府が身代金の支払いに応じないのは分かっていたが、傲慢(ごうまん)な日本政府をおとしめるために要求した」などと書いているそうです

「日本が標的に」『イスラム国』機関誌に掲載
http://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000044392.html

本当かよ、と思って原文を見てみました。

The Khilāfah was not in need of the money
and knew fully that the Japanese would never
provide the sum, but it had decided - by this
demand - to humiliate the arrogance of this
Japanese government... a government in a line
of governments enslaved by the West since
the Second World War.
(Dabiq Issue 7 より)

確かにそう書いています。

そしてこんな記述も

Prior to Abe Shinzo's thoughtless pledge of
support for this crusade, Japan was not on the
list of priorities to be targeted by the Islamic
State, but through Abe Shinzo's foolishness, all
Japanese citizens and interests - wherever they
may be found - are now a target for the soldiers
and patrons of the Khilāfah everywhere.
(Dabiq Issue 7 より)

「安倍晋三がこの十字軍への支援という浅はかな決断をする前は日本は重要な攻撃ターゲットではなかったが、安倍の愚かさによって日本人は今後はどこにいようと我々のターゲットになるだろう」・・・・と、まるで日本のどこかの局のコメンテーターのような発言ですね。

どっちがコピーなのかは知りませんが、丸コピじゃないの? と思ってしまうほどその主張はよく似ています。これをもってさらに安倍政権を批判しようとする日本の「進歩的文化人」がいるであろうことも想像がつきますね。

いいかげん、日本の左派系文化人の皆様も目を覚ますべきでしょう。

それにしてもこのDabiqの安倍政権批判の文面、ある別な国の声明にもよく似ているような・・・・