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きれいな図なんぞ書く必要はない!
»2011年9月28日
開米のリアリスト思考室
きれいな図なんぞ書く必要はない!
社会人の文書化能力の向上をテーマとして企業研修を行っています。複雑な情報からカギとなる構造を見抜いてわかりやすく表現するプロフェッショナル。
当ブログ「開米のリアリスト思考室」は、2015年4月6日から新しいURL「http://blogs.itmedia.co.jp/kaimai_mizuhiro/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。
まいどお騒がせしております。文書化能力向上研修に日夜取り組んでおります、開米瑞浩です。
ここのところ原子力話だったり書評をしたり脱ガンジガラメの話をしたりしていましたが、今回は、「文書化能力」という本業の話です。
「読解力・図解力」という「図解」がらみの研修をやっているので、「説明書を書くのに、図を入れたいとは思ってもなかなかうまく書けません」という悩みの声を聞くことが多いです。下記の写真は、あるときそんな「文書作成に関する悩み」をざっくばらんに書き出してもらったときに出てきた声の一部。
いろいろありますが、今回はこの声を取り上げましょう。
こういう声はほんとによく聞きます。どう書いていいか分からないから手が止まってしまうんですよね。
そこで、私がとっておきの真実をお教えしましょう。それは、
という意外な事実です。
え、意外じゃない? 人によってはそうかもしれませんね。
きれいな図なんぞ書く必要はない、という理由の1つは、↓こういうものです。
何か複雑な情報を説明したいので、文章だけでは難しいから図に書きたい、と思ったとしましょう。
そんなときでも、最初は「元ネタ」となる情報をたとえば箇条書きで書くのが普通ですね。あるいは自分とは別な誰かがある程度まとめてある文章を読みます。これが「1.元ネタの情報を読む/書く」の段階。
次にその元ネタの中から「2.キーワードを拾い出し」、「3.論理構造を整理して図解」しますね。
問題はその次で、「図に書いた後」の4.の段階、ここには何が来ると思いますか?
そもそも誰かに分かりやすく説明したいから図に書こうとしているはずなので、
相手に見せて説明する
・・・と思いたくなりますが、実はちょっと違います。これをやる前に1.に戻るんです。
というのは、3.で苦労するときは本当は1.の段階で問題が起きていることが多いんですよね。
元ネタが不完全であったり論理的に矛盾があったりするから3.が書けない、ということが多いのです。
だから、最初に書くものなんて「キレイに書く必要はない」のです。
だから・・・
ということなんです。
まるで試験問題に解答でもするかのように、正しい答えを見つけてから書こう、と思ってしまう方をよく見かけますが、そんな風に考えるといつまでたっても書けません。
最初は、「書けないところを見つけるために書く」んです。
だから、「あれ、これ変だなあ、変だよね?」・・・となるのが最高です。
「変だなあ?」と思ったらそこを「1.元ネタ」に確認に行けばいいわけで。
「3.図を書く」というのは、そのきっかけになりさえすれば十分です。
だから、エイヤ!!! とテキトーに書いてしまいましょう。
そのほうがずっと役に立ちますよ。
イメージとしてはこんな↓感じです。
つまり最後の4.にたどり着く前に1~3を何度も行ったり来たりするので、最初の3.については気楽にやっちゃいましょう。どうもここで必要以上に「キレイに」書こうとして、手も頭もカチカチになってしまっている例が少なくないようなんです。
「キレイに」仕上げるのは最後の最後で十分なので、まずは気楽にやってみましょう。
(そうはいってもそれもなかなか難しい、という場合の対策を次回書きます)
【お知らせ】
10月に名古屋で公開講座を開催します
■10月6日 主催:中部産業連盟
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詳細はこちら→http://www.chusanren.or.jp/sc/sdata/1726.html
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ここのところ原子力話だったり書評をしたり脱ガンジガラメの話をしたりしていましたが、今回は、「文書化能力」という本業の話です。
「読解力・図解力」という「図解」がらみの研修をやっているので、「説明書を書くのに、図を入れたいとは思ってもなかなかうまく書けません」という悩みの声を聞くことが多いです。下記の写真は、あるときそんな「文書作成に関する悩み」をざっくばらんに書き出してもらったときに出てきた声の一部。
いろいろありますが、今回はこの声を取り上げましょう。
・最適な図を書くのが難しい
・うまく図にできない
こういう声はほんとによく聞きます。どう書いていいか分からないから手が止まってしまうんですよね。
そこで、私がとっておきの真実をお教えしましょう。それは、
きれいな図なんぞ書く必要はない!!
という意外な事実です。
え、意外じゃない? 人によってはそうかもしれませんね。
きれいな図なんぞ書く必要はない、という理由の1つは、↓こういうものです。
何か複雑な情報を説明したいので、文章だけでは難しいから図に書きたい、と思ったとしましょう。
そんなときでも、最初は「元ネタ」となる情報をたとえば箇条書きで書くのが普通ですね。あるいは自分とは別な誰かがある程度まとめてある文章を読みます。これが「1.元ネタの情報を読む/書く」の段階。
次にその元ネタの中から「2.キーワードを拾い出し」、「3.論理構造を整理して図解」しますね。
問題はその次で、「図に書いた後」の4.の段階、ここには何が来ると思いますか?
そもそも誰かに分かりやすく説明したいから図に書こうとしているはずなので、
相手に見せて説明する
・・・と思いたくなりますが、実はちょっと違います。これをやる前に1.に戻るんです。
というのは、3.で苦労するときは本当は1.の段階で問題が起きていることが多いんですよね。
元ネタが不完全であったり論理的に矛盾があったりするから3.が書けない、ということが多いのです。
だから、最初に書くものなんて「キレイに書く必要はない」のです。
最初は、図に書きにくい部分を見つけるために書く。
そういう部分は元ネタに不備があるので、元ネタに戻ってやりなおす。
そのきっかけをつかむことが大事なので、最初に図を書くときは、
「書きにくい場所」がわかればそれで十分。
いきなりキレイに仕上げようとして手が止まってしまうと、その
「きっかけをつかむ」こともできずに時間をつぶしてしまう。
だから・・・
最終的に相手に説明する時のためにキレイに仕上げるのは
スッパリ先送りにしてしまおう!
ということなんです。
まるで試験問題に解答でもするかのように、正しい答えを見つけてから書こう、と思ってしまう方をよく見かけますが、そんな風に考えるといつまでたっても書けません。
最初は、「書けないところを見つけるために書く」んです。
だから、「あれ、これ変だなあ、変だよね?」・・・となるのが最高です。
「変だなあ?」と思ったらそこを「1.元ネタ」に確認に行けばいいわけで。
「3.図を書く」というのは、そのきっかけになりさえすれば十分です。
だから、エイヤ!!! とテキトーに書いてしまいましょう。
そのほうがずっと役に立ちますよ。
イメージとしてはこんな↓感じです。
つまり最後の4.にたどり着く前に1~3を何度も行ったり来たりするので、最初の3.については気楽にやっちゃいましょう。どうもここで必要以上に「キレイに」書こうとして、手も頭もカチカチになってしまっている例が少なくないようなんです。
「キレイに」仕上げるのは最後の最後で十分なので、まずは気楽にやってみましょう。
(そうはいってもそれもなかなか難しい、という場合の対策を次回書きます)
【お知らせ】
10月に名古屋で公開講座を開催します
■10月6日 主催:中部産業連盟
"アイデア・思考を見える化させる 「読解力×図解力」 スキルアップ研修"
"これは分かりやすい!"と言われる 企画書・提案書・報告書・業務マニュアルを作成するための基礎的スキルを上げていく方法を体感しましょう
詳細はこちら→http://www.chusanren.or.jp/sc/sdata/1726.html
■10月25日 主催:中部産業連盟
"部下に必要な仕事と知識を教え込む3つの心得"
自律型部下を育てるティーチング(いわゆる仕事の教え方の見本)」を様々な演習を通じて体得できます
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■企業研修のご案内
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