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図解アタマと将棋の不思議な関係
»2010年6月 8日
開米のリアリスト思考室
図解アタマと将棋の不思議な関係
社会人の文書化能力の向上をテーマとして企業研修を行っています。複雑な情報からカギとなる構造を見抜いてわかりやすく表現するプロフェッショナル。
当ブログ「開米のリアリスト思考室」は、2015年4月6日から新しいURL「http://blogs.itmedia.co.jp/kaimai_mizuhiro/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。
不思議といいつつ全然不思議じゃないのかもしれませんが、
私が現在「読解力・図解力」をメインテーマに企業研修をしているのは、
10代のころに将棋に熱中していたからかもしれません。
・・・・・というコジツケのようなネタを思いついたので今日から
数回に分けて書いてみます。
いやいや、コジツケといいつつ大まじめなんですけどね。
ではまず1回目のテーマは
将棋の勉強は、意味づけとラベリングの連続だった
というお話です。
将棋というのはみなさんご存じの通り日本に古くから伝わる
ボードゲームです。
原型はインドあたりで生まれ、それが中国を通って日本に
伝わって「将棋」になり、ヨーロッパに伝わって「チェス」
になったと言われてますね。
昔は庶民の娯楽として大変な人気を誇っていた
ものですが(遠い目)、現在ではTVゲームに押されて、
将棋を指せる子供もずいぶんと減ってしまいました(悲)
ま、昔は人気があった、とはいっても、あくまで
暇つぶしにやるもので、一日中将棋の本を読みふけるほど
本気でやりこむ者はそうそういなかったのはもちろんです。
で、私はそういう「本気でやりこむ」者だったわけです。
中学~高校にかけてですね。
まあそんなに強いわけではありませんが
(県の高校将棋大会で2度準々決勝に残ったのが最高)
■将棋の勉強は、意味づけとラベリングの連続だった
ここから少し将棋の棋譜を書きますが、
将棋を知らなくても大丈夫です。
将棋の勉強をしていると、指し手を記録した「棋譜」
というものが出てきます。
↓こんな感じのものです。
後手 3一玉
先手 3三金
後手 4二金
先手 4三桂
後手 同金
先手 3二金打
すいません、将棋を知らない方にはわけがわからない
ことと思いますが、気にしないで眺めておいてください。
で、こういう1つ1つの具体的な指し手に「意味づけ」
をするわけです。意味づけをするとたとえばこうなります。
指し手 意味
後手 3一玉
先手 3三金
後手 4二金 守備駒の投入
先手 4三桂 守備駒の効きをそらす
後手 同金
先手 3二金打 詰み
指し手が持つ「意味」を言葉にしたのが
「守備駒の投入」だったり、「守備駒の効きをそらす」
という文言です。
将棋の勉強をするには、指し手を丸暗記してもダメで、
こういう「意味」を把握していないと応用が効きません。
さらにこれに「ラベリング」をします。要するに名前を
つけるわけです。
指し手 意味 ラベリング
後手 3一玉
先手 3三金
後手 4二金 守備駒の投入
先手 4三桂 守備駒の効きをそらす 金頭の桂
後手 同金
先手 3二金打 詰み
「金頭の桂(キントウのケイ、と読む)」というのが
ラベリングしたものです。
4三桂 という指し手が
「守備駒の効きをそらす」 という意味を持つことを把握したら
「金頭の桂」 という名前をつけて(ラベリング)覚える
わけですね。
こんなふうに、将棋の勉強というのは
具体的な細部の情報を読んで
それを抽象化した「意味」を考え、
短い名前(ラベル)をつけて覚える
という繰り返しでした。
で、これをそのまんま一般のビジネス文書などを
相手にやると「読解力・図解力トレーニング」になるわけです。
次回はそのへんの話を書きます。
私が現在「読解力・図解力」をメインテーマに企業研修をしているのは、
10代のころに将棋に熱中していたからかもしれません。
・・・・・というコジツケのようなネタを思いついたので今日から
数回に分けて書いてみます。
いやいや、コジツケといいつつ大まじめなんですけどね。
ではまず1回目のテーマは
将棋の勉強は、意味づけとラベリングの連続だった
というお話です。
追記
■将棋をやったこと、ありますか?将棋というのはみなさんご存じの通り日本に古くから伝わる
ボードゲームです。
原型はインドあたりで生まれ、それが中国を通って日本に
伝わって「将棋」になり、ヨーロッパに伝わって「チェス」
になったと言われてますね。
昔は庶民の娯楽として大変な人気を誇っていた
ものですが(遠い目)、現在ではTVゲームに押されて、
将棋を指せる子供もずいぶんと減ってしまいました(悲)
ま、昔は人気があった、とはいっても、あくまで
暇つぶしにやるもので、一日中将棋の本を読みふけるほど
本気でやりこむ者はそうそういなかったのはもちろんです。
で、私はそういう「本気でやりこむ」者だったわけです。
中学~高校にかけてですね。
まあそんなに強いわけではありませんが
(県の高校将棋大会で2度準々決勝に残ったのが最高)
■将棋の勉強は、意味づけとラベリングの連続だった
ここから少し将棋の棋譜を書きますが、
将棋を知らなくても大丈夫です。
将棋の勉強をしていると、指し手を記録した「棋譜」
というものが出てきます。
↓こんな感じのものです。
後手 3一玉
先手 3三金
後手 4二金
先手 4三桂
後手 同金
先手 3二金打
すいません、将棋を知らない方にはわけがわからない
ことと思いますが、気にしないで眺めておいてください。
で、こういう1つ1つの具体的な指し手に「意味づけ」
をするわけです。意味づけをするとたとえばこうなります。
指し手 意味
後手 3一玉
先手 3三金
後手 4二金 守備駒の投入
先手 4三桂 守備駒の効きをそらす
後手 同金
先手 3二金打 詰み
指し手が持つ「意味」を言葉にしたのが
「守備駒の投入」だったり、「守備駒の効きをそらす」
という文言です。
将棋の勉強をするには、指し手を丸暗記してもダメで、
こういう「意味」を把握していないと応用が効きません。
さらにこれに「ラベリング」をします。要するに名前を
つけるわけです。
指し手 意味 ラベリング
後手 3一玉
先手 3三金
後手 4二金 守備駒の投入
先手 4三桂 守備駒の効きをそらす 金頭の桂
後手 同金
先手 3二金打 詰み
「金頭の桂(キントウのケイ、と読む)」というのが
ラベリングしたものです。
4三桂 という指し手が
「守備駒の効きをそらす」 という意味を持つことを把握したら
「金頭の桂」 という名前をつけて(ラベリング)覚える
わけですね。
こんなふうに、将棋の勉強というのは
具体的な細部の情報を読んで
それを抽象化した「意味」を考え、
短い名前(ラベル)をつけて覚える
という繰り返しでした。
で、これをそのまんま一般のビジネス文書などを
相手にやると「読解力・図解力トレーニング」になるわけです。
次回はそのへんの話を書きます。