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プラネックス 充電大王(テーブルタップ型USB充電器)は、「大王」というにふさわしいか?
»2013年9月 8日
kei_1のモバイル・クラウド・言いたい放題
プラネックス 充電大王(テーブルタップ型USB充電器)は、「大王」というにふさわしいか?
フリーランスのライター、IT先端技術コンサルタント。モバイルやクラウドを駆使するスマートワーク研究をライフワークとしている。
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今日は、プラネックスのテーブルタップ型USB充電器「充電大王」をレビューしてみたいと思う。
実は、以前より親しくしていただいている同社の方から、良かったらレビューしてくれないかとの依頼を受け、早速お受けした、単にそんなことがきっかけである。
今回取り上げる「充電大王」とは、プラネックスのテーブルタップ型USB充電器である。つまり、テーブルタップの形状をし、ACコンセントの代わりに、USBハブのようなUSBのソケットが並んでいるのが特徴だ。USBのソケットはUSB機器に充電できるようになっており、ACアダプタの親分みたいな存在だ。
USBハブとは違うので、行えるのは充電のみだ。
左:充電大王(白)、右:充電大王(黒)のパッケージ
●携帯機器の「充電祭り」で、困ることとは、、
最近では特に携帯機器で、USBポートから充電ができる機種が増えている。私も、スマートフォン、タブレット、デジカメ、モバイルルータ、バッテリーなど、たくさん所有している。ほかにも、携帯ゲーム機、オーディオプレーヤー、ヘッドセットやヘッドフォン、健康や運動のモニター機器やその他Bluetooth機器など、モバイル機器の多くがUSB充電方式を採用していて、これはどんどん増える傾向にあるようだ。
USBポートから充電できると、パソコンとつないでいる間も充電できたり、ACアダプタを機種にかかわらず共通に使え、共有できたりと、ユーザメリットも大きい。
ただ、これら携帯機器は毎日使うものが多く、夜になると、当然、充電しなければならない。数多くの携帯機器のACアダプタをテーブルタップにさすと、こんな感じ。夜中に「充電中」のLEDランプがビル街の夜景のようにぴかぴか賑やかで、これを「充電祭り」なんていう人もいる。
iPad、iPhone 4S、デジカメ(ソニー NEX-F3)、
モバイルルータ(EMOBILE GP02)、
バッテリー(eneloop KBC-L3A)を
充電しているところ
各社がそれぞれ製品に添付しているACアダプタの形状はさまざまで、形状によっては隣にはみ出して、効率的にテーブルタップにささらなかったりする。それでも何とか限られたコンセントを有効に使おうと考える。まさにパズルを解いているような感じだ。そして、見た目もすっきりしない。
●充電大王はこんなに便利
で、同じ携帯機器の充電に「充電大王」を使うと、一目瞭然、かなりすっきりだ。
充電大王を使って同じ5種類の機器を充電しているところ
充電大王のタップ部を拡大
しかも、充電大王の魅力はこれだけではない。
充電大王のUSBポートのうちひとつには、「2.1A」と書かれている。
USB機器は、たいていは充電時500mA(=0.5A)程度電流を流す設計になっているのだが、なかにはiPadのように、充電時に1.2A以上の電流が必要な機器がある。たとえば、iPadをiPhoneのACアダプタや、パソコンのUSBポートにつなげたとき、「充電していません」というような表示がされるのを、iPadユーザの方はよくご存じと思う。充電大王の「2.1A」と書かれたポートは、iPadのような「電気食い」の機器の充電にも対応しているのだ。
携帯機器の充電時間は、充電電流と電池の容量によって決まる。電池の容量が一定なら、大きな電流が流せるほど充電時間が短くなるが、逆に電流が小さいと、それだけ充電に時間がかかるのだ。iPadのような大きな電池を持つ携帯機器は、急速に充電するために大電流が必要になる。つまり、電気食いだ。大容量の電池の急速充電には、充電器の方もこれに対応している必要があるのだ。
充電大王は、5つのUSBポートで、合計5.1Aまで使える。そのうち、1ポートが2.1Aとすると、残りの4ポートは、それぞれ、(5.1A - 2.1A)/4 = 0.75 A =750mA 程度まで流せる設計のようだ。
すなわち、普通のUSB機器、4台と、「電気食い」のiPadのような機器を1台、同時に充電できるのだ。
充電大王にUSBハブを接続して、充電できるポートの数を増やすこともできるが、充電大王の出力電流は全部で最大5.1Aとなっている。
つまり、つなぐUSB機器を増やした場合、充電に必要な電流が増えても、充電大王からの電流はこれ以上増えない。個々の機器へ必要な電流が流せないと、充電時間が延びることが考えられる。もしくは、機器によっては充電そのものがおこなわれない場合もあるので、覚えておきたい。
それからもうひとつ。
充電大王のACプラグは、180度、角度を変えられる可動式で、かつ、トラッキング防止のプラグが採用されている。このタイプのプラグは珍しいものではないが、やはり壁にぴったり配線できるなど、使いやすく、大歓迎だ。「トラッキング防止」とは、コンセントに挿しっぱなしにしたときにホコリ等がたまり、火災の原因になるのを防ぐ形状になっているということで、これも安心材料だ。
●充電大王は買いか?
ずばり、スマートフォンやタブレット、デジカメ、ゲーム機など、USB充電できる携帯機器をたくさん使い、毎日のように充電している人にはおすすめできる製品だと思う。ACアダプタとACコンセントとの格闘を毎日繰り返す必要はなくなり、USBケーブルを充電大王に挿しこむだけなのでとてもスマートである。
欲をいえば、充電大王は出張や旅先にも持って行きたいが、それにはもうひと回りかふた回り、小さく、軽量になってくれると理想だと思う。しかし、もちろん、今のままでも、十分持って行くメリットを感じる。
価格は、Amazonで 白タイプ:2940円、黒タイプ:3,263円。(2013年9月8日現在。なぜか、今、Amazonでは白が安い。)
私の結論は「買い」である。
本来は、急速充電の実力をもっと詳細にテストしてみる必要があるが、とりあえずこれまでの感じでは、「充電大王」と名のる実力はあるように思っている。もうしばらく使ってみたいと思う。
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