誠ブログは2015年4月6日に「オルタナティブ・ブログ」になりました。
各ブロガーの新規エントリーは「オルタナティブ・ブログ」でご覧ください。
タブレット市場を眺めてみた。-消費者データから見るブランドポジション(5)-
»2012年9月17日
消費者理解コトハジメ
タブレット市場を眺めてみた。-消費者データから見るブランドポジション(5)-
株式会社コプロシステム取締役 商品計画研究所所長。携帯電話キャリア、電機・食品・化粧品各メーカー、エンタメ系企業等のブランディング、商品開発に関するプロジェクトを多数手がける。Mac大好き。
当ブログ「消費者理解コトハジメ」は、2015年4月6日から新しいURL「http://blogs.itmedia.co.jp/keijix/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。
「ソーシャルメディア市場」「スマートフォン市場」「デジカメ市場」「パソコン市場」と続けてみてきた「消費者データから見るブランドポジション」ですが、第5回目の今回は「タブレット」です。
「クラウド型消費者分析ツール『ぺるそね』」には「マーケットを知る」という機能があります。「お菓子」から始まって「よく行くお店」まで、14カテゴリー、63ジャンルのマーケットのブランドランキングとそれぞれのブランドのポジショニング分析ができるようになっています。2012年6月の最新データからそれぞれのマーケットのブランドポジションをご紹介しています。今回のぺるそねの調査では有効回答数31.444人(男性:15,269人、女性:16,175人)の方にアンケートに答えていただいています。
【タブレットを所有しているユーザーは14.3%】
ぺるそねの全回答者31,444人中、タブレット端末を所有しているのは4,485人で、これは全体の14.3%に当たります。デモグラフィック的には男性がやや多く、おおまかに言って6:4の比率です。キャズムと言われる普及率16%は超えていませんが、時間の問題のような気がします。それにしても2010年に発表されたiPadによって顕在化した市場で、わずか3年未満でここまで来るとは、その普及の早さは目をみはります。
年齢層は幅広く、年齢層の高い方にも初期の購入者がいらっしゃいます。このあたりの普及のしかたは、「最初に若い人達から急速に普及し、年齢層の高い人達に拡大していく」という従来のデジタルガジェット系とは違うようです。
「iPad」の登場以来、「オトナのデジタルガジェット」というのが顕在化してきてるような気がします。デジタル一眼カメラなどもそのあたりに含まれるのではないでしょうか?このあたりのお話しは過去のブログ「iPadおやじの研究」にも書いてますので、是非ご一読下さい。
タブレット市場(From「ぺるそね」)
【タブレットと言えば「iPad」という市場】
ブランド別で見てみると、強いのは「iPad」。タブレット端末所有者の56.7%がiPadユーザーです。もともとこの市場、形成されたのがiPadが登場してからなので、当然と言えば当然です。
ただ、今後アップルは、シェアを順次落としていくことでしょう。と言うのも「Android」を採用した端末がスマホメーカーから順次発売されてきていること、Windows8搭載のタブレットPCなど、PCメーカーが今後参入してくること、「電子書籍端末」などサービスと連動した端末の登場など、参入が相次ぎ市場が拡大、活性化するからです。
【ブランドポジションを見てみる】
男女比×平均年齢のマップにそれぞれのブランドをポジションしてみると、iPadは全体的に見てやや若い方にポジションされています。そのエリアにポジショニングされているのは「SONY Tablet」と「GALAXY Tab」。年齢層が高く、男性よりのポジションには「ARROWS」「GALAPAGOS」「REGZA」など国内メーカーの製品が並びます。「LaVie Touch」はWindows Tabletです。2Wayスタイルなので他の製品とはちょっとカテゴリーが違うかも知れません。「Lavie」は年齢層の高いユーザーにとっては信頼のブランドなのでしょうか。
ブランドポジションマップ(男女比×平均年齢)
平均世帯年収×平均年齢のマップで見てみると、iPadユーザーは平均世帯年収が高いエリアに入ってきています。タブレット端末所有者の職業は会社員が多いため世帯年収は比較的高くなっています。初期のアーリーアダプターは、多少の経済力が必要です。このあたりが平均年齢と平均世帯年収の相関があまり強く顕れていない要因かもしれません。
ブランドポジションマップ(平均世帯年収×平均年齢)
【ポストPC時代を加速させる商品カテゴリー】
スマートフォンの普及が加速しているだけでは見えてこなかった「ポストPC」の時代が、「タブレット」の普及によって、その輪郭がはっきりしてきたのではないでしょうか。
「長い間デジタル市場の主役だったパソコンがその主役の地位を明け渡し、他の多くの種類のデバイスの一つに過ぎなくなる。そしてそれぞれのデバイスはおのおのクラウドに繋がっている。」という「ポストPC」という新しいパラダイムがタブレットの普及によって加速されていくのかも知れません。
【この場を借りてコマーシャルです】
ペルソナ・イラスト
クラウド型消費者分析ツール「ぺるそね」では、会員様向けのサービスとして「ペルソナ着せ替えキット」のご提供を始めました。「ペルソナ着せ替えキット」は、当ブログ(消費者理解コトハジメ)でもおなじみの「ペルソナ・イラスト」(↑上図参照、細かくてすみません)を、パワポ上でコピー&ペースト/マウス・ドラッグするだけで簡単に作成できます。ダウンロードできるデータは「パワポデータ」としてご提供され、作成したイラストはプレゼンに利用できます。
「ペルソナ着せ替えキット」は、「マネキン本体」と「ブランドキット」で構成されていて、「ブランドキット」は「ぺるそね」のデータ上位にランクインする「服」「靴・シューズ」「バッグ」のパーツをまとめたものになります。(↓ 下のファイル見本をご参照下さい)。詳しくは「ペルソナ着せ替えキット」に関するお知らせ( https://www.perso-net.jp/?mode=persona_entry_s1 )をご覧下さい。よろしくお願いいたします。
ペルソナ着せ替えキットファイル見本
*データは「ぺるそね」調べ。2012年6月 n=31,444
*「クラウド型消費者分析ツール ぺるそね」は30,000人の150問にわたるアンケートをデータベース化し、あらゆる角度から分析できるサービスです。利用料金は3,500円〜と手軽にお使いいただけます。
* 機能をフルに試せる「トライアル・パス」のサービスを開始しました。
*「クラウド型消費者分析ツール ぺるそね」の詳細はこちらへ。
→サービスの詳細は「こちら」
→セミナー情報は「こちら」