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定例会議はチャンスを奪う。

定例会議はチャンスを奪う。

庄司 啓太郎

ステップガイド作成サービス“Teachme“の運用と、業務効率化のコンサルティングをやっています。どこにムダがあって、どう効率化できるかを、非効率にぐるぐる悩みながら試行錯誤しています。

当ブログ「ムダにならない「ムダ」の話をしよう」は、2015年4月6日から新しいURL「​http://blogs.itmedia.co.jp/keitaroshoji/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。


毎週月曜日。

朝から晩まで「会議づくし」の方も、少なくないと思います。
特に月曜日は定例会議も多いのではないでしょうか?

「いやー、朝からずっと会議でさ。たまんないよね。」

多くの会議に参加することは、時間や労力を要するものの
一種の勲章・ステータスのようなものであるのも、また事実です。

マネージャーや上司が顔を揃える重要な会議に
自分も名を連ねるようになったら、誇らしげな気持ちにもなります。

でも、ここではっきり言わせていただきます。

定例会議は、チャンスを奪います。
いますぐ、やめましょう。

そもそも、定例会議という形式は非常に無理があります。
いろんな条件がばっちり揃わないと成立しません。

・同じ曜日、同じ時間に
・同じ場所に
・同じメンバーが集まる

10人が1時間会議するだけで、10時間分の工数。
ひとりが丸一日働くのと同じだけの時間を消費します。

さらに準備を含めるともっと時間はかかりますし、
会議前後の予定も制約を受けてしまいます。

しかも各部門のキーマンとなる人ばっかりを
毎回毎回一同に集める。

そこまでして、定期的に集まる必要ってありますか?

「いやいや、いちいち調整する必要がなくなるから
定例的にやる方がいいんだよ。」
という異論もあると思います。

でも、実際はこのどちらかしかないと思ってます。

1)本当に定期的に集まる必要があるくらいの関係なら
話題をいつでもどこでもすぐに共有し、即解決できるような
もっと高密度なコミュニケーションスタイルを実現するべき
→定例を待っているうちに、チャンスを失います。

2)実はそれほど定期的でなくてもよい関係なら
形骸化した定例会議はやめて、必要最小限の会議にするべき
→定例でムダに時間を過ごすうちに、チャンスを失います。

どっちに転んでも、チャンスを失うことになります。

弊社も、創業当時から「定例会議はしない」という発想で
組織の運営方法を試行錯誤してきました。

TeachmeというWebサービスを企画・開発しながら
業務改善のコンサルティングサービスをクライアント先で提供する。

これを両立させるためには、
メンバーが複数の業務や案件を掛け持ちしなければならない。
となると、定例会議は場所や時間の制約が大きすぎる。

そういう必要に迫られた中、いろいろな会議スタイルを試し
今、定例会議はひとつもありません。

その肝となるツールが、YammerChatworkです。

この二つがあれば、社内外の定例会議はなくせます。
むしろ、会議以上に密度の濃いコミュニケーションが図れます。

Yammerは、社内コミュニケーションに使っています。
特にテーマなどに制限を設けず、雑談も含めた「会話」を
手軽に行うことができます。

Chatworkは、社外のお客様や取引先とのやりとりに使っています。
こちらも気軽に使えますが「タスク」を明確に設定できるのが
より、ビジネスに向いていると思います。

これらは、いずれもスマホやタブレットで使えるので、
PC作業のかたわらで、併用することもできます。

報告、連絡、相談はいつでもその場で投稿し、メンバー間で共有。
読む方も、自分のタイミングに合わせて閲覧し、回答。

これで大抵の議題は解決し、クローズできます。
わざわざ会議の場で「では先週の報告を・・・」なんてする必要は
まったくなくなります。

もちろん、もっと時間をかけて打ち合わせたい場合は
Web会議や、リアルなミーティングを開くこともありますが
本当に必要なときだけに抑えることができます。

スマホが爆発的に普及して、まだ5年しか経っていませんが
5年間のうちに、端末も回線もアプリも劇的に進化しました。

先に紹介した二つのサービスは、どちらも無料ですぐに始められます。

社内の伝統的な定例会議に
「あのー、この会議のやり方、変えませんか?」
と一石を投じるのは、なかなか勇気のいることかもしれませんが、

そんな前向きな提案すらできないくらいの会議なら
それこそ、さっさとやめてしまったほうがいいと思いますよ。