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リツイート数1万超えのサイトが半端ない件

»2011年6月14日
恋せよ! PRガール

リツイート数1万超えのサイトが半端ない件

久保 美香

株式会社PR TIMESに勤務する3年目PRガールです。 インターネットでモノを広める仕事をしており、メディアプロモーターとして日々奮闘中。

当ブログ「恋せよ! PRガール」は、2015年4月6日から新しいURL「​http://blogs.itmedia.co.jp/kubokubo/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。


最近はtwitterやfacebook、mixiなどソーシャルで話題になると注目を集める事があります。ただ、それって有名人・著名人が発言していたり、大企業が発信した情報であったりする事がほとんどです。要は発信者によって情報の価値がある程度決まってくるという事です。と、私も最近まで思っていたのですが例外があったようです。

少しずつ検証していきましょう。6月7日に株式会社バーグハンバーグバーグという会社がプレスリリースを配信しました。私の会社で配信した全体はこんな感じです。
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普通となんら変わりないプレスリリースのように見えます。ただこの会社がすごいのはここからです。プレスリリ―スに記載してある特設サイトがソーシャルでとてつもない数値を叩きだしています。


twitterでのRT数は6月14日現在で・・

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(こんな表示のされ方するのですね!初めて見ました!驚!)



facebookでのいいね!数は・・

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(え、ここ日本ですよね!汗!)



はてぶの数は・・・

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(私が見たことないかもしれませんがこの数字は驚愕!)


ちなみに・・・私の会社でのRT数224です。記事でもメディアでもないのに!(驚)これってとてつもなくすごいのです。なぜならプレスリリースというのは記者や編集者が記事を書く為の情報源だからです。簡単にいうと一般の方が見ても面白くないのです。

どれをとっても海外のサイトでは見かけた事があるーシャル引用数ですが日本でここまでの数字になり、一般の方に波及しているネタを私は初めて見ました。私は入社2年目ですがこれはなかなかないそうで、社内外でもとても話題になっていました。と、ここまで説明しましたが何が一番すごいかといいますと答えは明瞭です。「商品のネタが面白いから」です。こちらの画像をご覧いただければとても良くわかるかと思います。


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リリースから引用させていただくと我々は「究極の本格インドカレーをご家庭にお届けしたい」という強い想いから、インドより「伝説のインド人シェフ」と名乗るイムラン・ドルティカーヤ料理長を講師として招きました。そして、"彼のアドバイスを徹底的に無視する"というコンセプトの元、オリジナルのインドカレーを作ることに成功。インド人のアドバイスを無視したことで、日本人の口にあった味に仕上がりました。という事を、リリースに記載しています。一見「なんじゃそりゃ!笑」というツッコミを入れたくなる仕掛けが特設サイトにもありました。

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とか、(あ、内容はもったいないのでサイトでご覧下さい)


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と、いうコンテンツの中にこれでもか!という位、ツッコませるポイントが多くあります。youtubeを駆使して動画もドラマ?コント?仕立てで作製されています。ECサイトやWEBサイトでよく見る「こちら!」というクリックボタンもここまできたらもうあっぱれという空気になります。

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実際の突っ込まれているつぶやきはこちら。とても興味深いですよ~!実際のサイトはこちらhttp://calamel.jp/curry)!といって紹介だけしていたらそろそろどこがPRガールやねん!と私も突っ込まれそうなので少しだけPR視点で考えてみます。facebookがまだまだ地方や一般の方に浸透していなかったとしてもtwitterは震災の影響もあり注目され、実際に利用している人が増えてきていると私は肌感覚で思っています。様々な書籍や理論が広告・PR業界でも言われていますがその中でもとても大切なのは「対話」だと考えます。コミュニケーションの意味は広すぎて私がどうのこうの言える事ではありませんが「会話」がなくては始まらないでしょう。もちろん中には恋人のように「言わなくても分かる」とか「言葉にしなくても伝わる」とか考えている企業や個人の方もいるかもしれません。けれど本当にそうでしょうか。お得な情報ばかり流している事はコミュニケーションのきっかけであって目的ではないはずです。それでエンゲージメントは築けているのでしょうか。と、少し話はずれましたが、今後ソーシャルメディアという空間で何か「伝えたいこと」があるとしたら次のモデルを参考にするといいかもしれません。(最近勉強しました。)今回ご紹介したバーグハンバーグバーグさんがどの部分を戦略的に狙っていたのか私には分かり兼ねますがソーシャルメディアにいる方との「対話」には成功したのではないかと思います。


ソーシャルメディアにおけるマーケティングについては1949年にアメリカの政治学者ハロルド・ラスウェルのコミュニケーション理論モデルが提唱されています。そこからPR2.0の先駆者でもあるブライアン・ソリスとディアドレ・ブレーケンリッジは新たにこう論じています。ストーリー戦略がもてはやされている時代ですが私はここが今回のポイントだと思っています。


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具体的にすると
「誰が」・・・発言者
「何を」・・・伝えるメッセージの内容
「どうやって」・・・そのメッセージが受け取れる場所
「誰に向かって言い」・・・「誰に」はターゲット市場の人々
「どんな結果が生まれるか」・・・メッセージを発信した結果生じたもの表す
後半の「誰が」・・・コミュニティ
「何を聞き」・・・ネット上に自分に関係する対話を積極的に探して耳を傾けることを表す
「だれが何を」・・・「コミュニティに属する人」が「入手した情報を」自らの意思で自分を知り合いと共有することを表す
「何の目的で共有し」・・・どう解釈されることを望んで情報を共有するかを表す

各項目をどう定義するかは何をするかによって異なってくると思います。そう、「目的」が一番大切なのですね。。(あ、私なんかはよく会社で強く怒られます(泣)そう、手段は目的ではない事を。。。)まだまだ確固たる定義や方法があるわけではないですし、常に変化していくものだと私自身もいろいろソーシャル経験を積みながら考えていきたいと思います。ちなみにこのカレー私の後ろの先輩が購入してました!私もお給料が出たら買おうかなぁ~☆