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震災孤児の支援を!

震災孤児の支援を!

マイク 丹治

セールスジャパンという、中小企業・ベンチャー企業向けの営業代行・販路開拓の会社で会長を務める傍ら、いくつかの会社の顧問に就任しており、更に政策シンクタンク・構想日本で政策提言を行っています。

当ブログ「マイク丹治の「グローバル・アイ」」は、2015年4月6日から新しいURL「​http://blogs.itmedia.co.jp/miketan/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。


何故か、連休中も予定が詰まっていて、海外出張も入っているので、ちょっといつもより早いですが、今週は先にブログを書いておきます。

まず、一つ指摘したいのは、原発について既に海外の論調は日本の対応を責めるより、そもそも最先端の巨大技術の課題を指摘することに変わってきているということです。もちろん日本政府の対応とか東電の対応とか批判すべきところは山ほどあると思いますが、事態はもっとある意味で人類にとって深刻で、最新技術を使ってその時々の最大限のセキュリティを施しても、人類が予測できない事態は起こる、だから技術過信に注意しよう、ということです。

その意味で考えると、これまでとりあえず思いつくまま対応できる手段を講じてきていますが、最大の問題は何が起こっているか分からないという点です。その意味で、これからなすべきことは、まずは事実を明らかにし、その上で問題点を解決する手段を講じるということであって、想像で様々な意見を闘わせる時ではないということです

今こそ政府に求められるのは、例えば1時間単位で作業員が内部に入っても被爆しない防護服とか、或いは内部を詳細に確認することのできるロボットなど、世界の最新技術を駆使して早急に作り上げるために、資金を含めあらゆる手段を講じることではないでしょうか?そして、そのために民間・政府含めてすべての人材の協力を得ることです。

ひょっとすると人類の存亡にかかわる事態が起きている可能性もあるかもしれません。応急処置は引き続き続けるとして、6ヶ月か9カ月では終わらないかもしれない事態の事実をきちんと把握すること、世界から求められていると考えます。

ところで、私が一番心配しているのは、被災孤児の問題です。個別には心ある家庭が引き取ったりしていると聞きますが、おそらく500人前後の孤児が生まれている思われます。そして、もちろんそれぞれの生まれた土地で、これまでの仲間たちと一緒に成長出来れば良いと思います。

しかし、一方で周りも被災しているわけで、被災者の方々が彼らの生活の支援をすることはそんなに容易ではない思われます。地元とのきずなをどう維持するかという問題はありますが、いずれにしてもまずは彼らの生活を支援し、共に暮らして安心を与える仕組みを作る、そして教育を受ける機会を与えることが肝要です。

この観点で、中央大学の総合政策学部教授の阿部泰隆氏は、傾聴に値する意見を述べておられます。孫正義氏の100億円の義捐金を赤十字に送るのではなく、基金を作って孤児に対して成人するまで一人当たり毎年100万円支給したらどうかというものです。

孫さんの寄付を使うべきかどうかは別にして、いずれにしても被災地をいくつかに分けて、地元との関係性を保ちつつ、孤児を受け入れ日常のケアをするとともに、生活のベースとなる拠点を、これくらいの資金をかけて至急用意することは喫緊の課題であることは間違いないと思います。

10人に一人の父親役或いは母親役が必要で、当然その生活費なども支援する必要があると思いますが、これからの日本を担う子供たちを支える仕組みは、政治抗争などを超えて即座に実現すべきであり、また求められる金額はさほど大きなものではないと考えます。そして、そのような構想を示せば、更にヒト・金両面で支援の輪は広がると期待します。私も自分なりに何が出来るか尽力しますが、国民全員で彼らを支援しませんか?