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もっと日本を好きになってもらおう!

もっと日本を好きになってもらおう!

マイク 丹治

セールスジャパンという、中小企業・ベンチャー企業向けの営業代行・販路開拓の会社で会長を務める傍ら、いくつかの会社の顧問に就任しており、更に政策シンクタンク・構想日本で政策提言を行っています。

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この週末も日程が詰まっているので、ちょっと早いが一言。なお、お題は「復興財源、どこから取る?」というものだが、これに近い内容は最近一度書いた。

簡単に言えば、20兆程度の金は負債の規模からしたらわずかなので、この問題で政争に明け暮れることなく、当然に国債増発で賄うべきだ、というものだ。そもそも国債だけで1000兆近くある、更に年金の積立不足で1000兆。それなのに必ず支出すべき復興について、財源でもめること自体、馬鹿げている。また、所得税増税などで、それでなくとも冷えている景況を更に悪化させることもまた、将来に対する構想がない所以。復興財源は即座に支出して、これを含めて全体として、経済を維持しつつ中長期的に巨額の負債をどう縮小するかという観点での、基本戦略を議論すべきだ。

さて、話は変わるが、先日あるテレビ番組で、外国人で日本の歌が異常に上手な人たちを集めて、優劣を競うのがあった。プロもいたし、驚くほど上手なので、ある程度やらせもあるのではという気がしたが、それにしても日本語の歌を各国の人々が、その詞の意味もある程度理解して歌う姿は、なかなか感動ものだった

中には、本当に日本のことが好き、好きな歌のこの詞の部分が素敵、などとコメントする方もいて、やらせがあると考えたとしても、嫌な気はしなかった。確かに、アニメとか、マンガ、コスプレ、「可愛い」など、日本の文化は徐々に世界に広がってきている。そしてこのことを通じて、世界の人々の日本に対する理解が深まり、日本という国が経済だけでなく文化の面においても、世界の中でそれなりに評価を受けることが、これからの日本にとって重要だと思う。

だが、歌という代物は、またこれらとはちょっと異なる本質的な部分がある。音階はもちろん文化をその背景に持っているが、加えて詞となると、これは言葉そのものであり、感性であり、わが国が長きにわたって培ってきた日本の社会そのものだ。これを海外の人々が理解し、好きになってくれるということは、何物にも代えがたい喜びに感じる。

日本には、多分世界で最も美しいうちの一つと言える景観、そしてきれいに保存された文化遺産がある。だが、ある意味でユニークなのは、今回の震災で世界が驚いたと言われる国民の文化だ。そしてそれを支える精神が歌にも表現されていると思われる。そして、ずいぶんレベルは下がったとはいえ、そのホスピタリティもまた世界に誇れるものがあると思う。

近視眼的に、自分の利益だけを求め、人に対するケアの精神を失いつつあるわが国だが、今一度歌に表現されるわが国の素晴らしい心根を思い起こし、これを少しでも海外に伝えるようにして行くべきだと改めて思った。先日北米で会った方が言っていた、「日本で田舎に行って迷った時に、皆が一生懸命助けてくれた。そんな国は世界中で日本だけだ。」という言葉を大事にしたい。