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ネットの活用と自己責任

ネットの活用と自己責任

マイク 丹治

セールスジャパンという、中小企業・ベンチャー企業向けの営業代行・販路開拓の会社で会長を務める傍ら、いくつかの会社の顧問に就任しており、更に政策シンクタンク・構想日本で政策提言を行っています。

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今週のお題はネットの有料コンテンツ。因みに、私は有料コンテンツを購入したことはない。そもそも利用の分野が限られているというのが一番の理由だと思うが、そのせいもあって、自分にとって金を払っても欲しいと思えるコンテンツがないというのが、正直な気持ちだ。

それより気になるのは、最近はやりのネットを使っての様々な署名運動だ。私も、シリアの一般国民に対する虐待に関して、元駐米大使夫人ルートで来た署名には賛同したことがあり、これを周囲に転送したところ、本当にこれが想定通りの署名なのか、という質問を受けたことがある。

確かに、様々な活動がグローバルなレベルで実施されているが、一番重要なのは他の人々に賛同を求め、署名など一定の行為を求める際の、説明責任だ。もちろん現代の社会において、特にネットがこれだけ発達すると、そこにある情報を信じるかどうかというのは、どうしても自己責任に依存せざるを得ない部分が多くなる

だが、だからと言って、広く行動を求める際に、それを主張する人間がきちんと説明する責任がないということにはならないし、単なる状況証拠的な話だけで、感情に訴えるというやり方は、求める行動次第では、無責任と言われても仕方ない考える。

例えば、最近とあるバイオリニストのバイオリンが、ドイツの税関で取り上げられたという事件があるようだ。バイオリニストにとってバイオリンは仕事の道具であり、常に持ち運んでいるもので、これをたまたま立ち寄った国で没収されるというのは、極めて不可解であり、本人にとっても困ることで、何とかして欲しいというのは、もちろん理解できる。

だが、逆に言えば、通常そのようなケースで、取り上げられるとか何らかの徴収のペナルティが来るなどというのは考えられない(少なくとも私の常識では)のであり、とすれば実際に何が起こったのか、何か手続き上のミスがあったのではないか、どういう理由で没収されたのか、など最低限の情報がなければ、単純に返してやってくれと一国の政府に対して責任を持って主張する、そしてそれに署名するなど出来ない。

この件については、親しい人間からの要請で、小生自身はサインしたが、周囲に依頼することは止めた。もう一つは、オリンピックのサッカー選手のフライトに関するものだ。男子はビジネスで、女子はエコノミーなので、不平等だから女子もエコノミーにというもので、これが本当だとすれば確かに不平等だと思った。

しかし、実際にどういう資金が使われているのか、などは、小生は不勉強で分からない。もっと丁寧な説明をして、例えば文部科学省の補助金が体育協会を通じて、サッカー協会に行っていて、それが使われているとか、或いは協賛企業の資金が流れていると、或いはJOCの資金が使われているとかの説明(これらが正しいのかどうかも私は知らない)がまずは必要だ。

もし一律に使われるべきものが、差別的に使われているのであれば問題だが、例えば同じ資金が男子、女子のそれぞれの機関に配分されていて、その使用方法がそれぞれの機関で異なるのであれば、それはそれらの機関の判断にかかるもので、別の問題になる、などの配慮が必要になる。

それより何より、これは説明責任の問題ではないが、私はそもそもビジネスが当たり前という主張そのものに賛同しかねるので、署名はしなかった。繰り返しになるが、どういう資金が使われているかにもよるが、如何に平和の祭典でグッドウィルによる参加だとしても、このようなわが国の経済環境で国民の経費で(これを確認する必要はあるが)当然にビジネスという発想が理解できない。

篤志家がいて、これを負担するとか、或いは中には高い報酬を得ているプロプレーヤーがいるので、自分の金でアップグレードするなどは当然自由だが、国としての負担はエコノミーでも決しておかしくない。スポーツを振興するためには、様々な費用がかかるわけで、それを何に充当するかという真摯な議論を踏まえての判断を求めたい

閑話休題。ネットの有料コンテンツって何があるのか分からないが、ニュース配信、音楽、映像、書籍、ゲーム、通話などのソフトなどだろうか?これに加えて、最近は携帯ゲームなどの中で、更に戦闘の道具を入手するための購入があると理解している。この最後の問題は、既に社会問題化したようだが。

確かに海外のニュースなどで詳細を見たければ、有料でないとすぐには見れないとかの問題はあるが、小生の経験による限りそれが見れないので、仕事や人生で本当に困ったということはない

音楽や映像は趣味の問題だし、それを例えば着信音にするなどの利用もあるのだろうが、小生は音楽は結構好きだが、でもたまにCDを買う程度で満足している。ましてや、電車の中でイヤホンで聴くなどという周りに迷惑な行為はしない。

書籍は、確かにネットブックというのは便利だろうと感じるが、そもそもアナログ世代でもあり、例えば仕事の文書でも出来ればモニターで見るのではなく、印刷して見たいというレベルだから、基本的には本屋さんで買ってくるわけで、ネットで入手する必然性はない。

ゲームは、実は嫌いではないが、昔のインベーダーゲーム時代の人間で、結構喫茶店でテーブルに埋め込まれたゲームにはまった記憶から、その後のファミコンなどのゲームはしないと心に決めて生きてきており、従って全く接触がない。通話ソフトなどは、海外との通話なのでは意味があるので、考えることもあるが、現状はスカイプのサービスだけで何とか対応できている

もっとも、そもそも新しいものへの適応が遅い人間なので、徐々にネット社会の波に乗り遅れ、どこかで気づいてみれば浦島太郎になっている可能性はあると自認しているので、是非詳しい方の指導は仰ぎたいが。