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文化と権利の狭間。企業のコスプレ活用は売上につながるのか
»2012年11月14日
mushatter武士道ブログ
文化と権利の狭間。企業のコスプレ活用は売上につながるのか
1982年生まれ 宮城県仙台市出身 株式会社シェアコト / サブカルプランナー 一般企業のプロモーションとアニメを掛け合わせた企画を専門で作っています。 過去実施クライアント様 ドコモ様、ローソン様、マイクロソフト様、GMOインターネット様、など大手企業様の企画を中心に企画を実施。 アニメ活用マーケティングを数字とフレームワーク理解するNED(TEDのパクリ)なども実施。
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代理店時代、アニメやパチンコのイベントにはコスプレみたいなものを企画していましたが、よくよく考えてみると、文化理解も権利理解もできていなかったように思います。
一方で、今は、仕事柄コスプレ業界の人と話すことも増えていますが、ビジネス的な観点でコスプレ業界が動いているわけではないというイメージを持ちます。
大規模な企業×コンテンツのプロモーションにおいて、イベントは外せません。その際にコスプレを活用(提案)することはとても多いです。
今回は、コスプレが企業プロモーションの売上に寄与するにはどうしたらいいのかを考えてみました。
■プランナーが理解すべき文化と権利
しかし、企業のプロモーションで行うイベントは、コスプレ業界を巻き込んだイベントには出来ていないことが多いのではないでしょうか。
なぜ出来ないのか、それは内的な要因としてプロモーションプランナーのコスプレ文化への理解がないことが要因の一つと考えます。(広義でコンテンツ理解がないこと)
どんなコンテンツでどんなコスプレを企画すればコスプレイヤーならびにコスプレファンが反応するのかという理解が乏しいのです。
そして外的な要因としてコスプレ業界側の問題。
コスプレの文化はあくまで"趣味"でコスプレをしており、コンテンツに関する権利関係がグレーであることが多いです。
何を隠そう、最大のコスプレのイベントであるワールドコスプレサミットですら権利はグレーだと聞いてます。
(コンテンツホルダー側に了承もらってコスプレしているわけではない)
つまり、コスプレ業界側は一般的に、「このキャラのこんなコスプレしましたよー!」と、プロモーション目的で大声では言えないのです。
■売上にインパクトを残すために
企業はプロモーションでコスプレを活用する際にコンテンツの公式性、権利関係を担保しつつ、文化理解を行い、業界の動きをプロモーションに取り入れること、そして売上に取り入れることが求められるのではないでしょうか。
サンテFXのヱヴァンゲリヲンキャンペーンでは、ヱヴァの公式レースクイーンを活用したイベントを行い、堂々とPRすることで当日のイベントにて2,500%の売上アップというとんでもない数字を叩き出しました。
これは今回の文化理解と権利理解の観点からの要因を見ることもできると思います。
まず、1つ目の文化理解においては、レースクイーンはコスプレとは異なりますが、要は伝えたいこととしては、レースクイーン業界の動きを取り入れることができたということです。
業界情報の発信ならびにレースクイーンファンのイベント誘客と売りに成功したのではないかと考えます。
次に2つ目の権利理解ですが、これは"ヱヴァンゲリヲン公式のレースクイーンである"ということで大々的に事前に告知することができ、コンテンツコアファンへの公式認知を獲得し、ライトファンに対しては単純にビジュアルとして目を惹くことができます。
事後においても、新聞やメディア露出を堂々とすることができています。
エヴァンゲリオンレーシングのレースクイーンの皆さんはヱヴァンゲリヲン新劇場版:Qが公開された翌日、卒業をしてしまいますが、
様々な企業プロモーションでも活躍され、そのたびにファンが動き、購買に繋がっていたように感じます。
http://www.runat.co.jp/teamruna/evaracing12/eventannounce/fuji_sprint_cup2012.html
ドコモのヱヴァンゲリヲンスマートフォンにおける原宿エヴァストアでのイベントでもそのファンの集客力と、当日の予約販売促進に大きな影響を与えていたように思います。
業界の動きと権利をクリアにしたことで、レースクイーンという枠を超えた活躍をされておりました。
さて、本件はあくまでレースクイーンという視点の事例ですが、広義の意味ではコスプレイヤーでも業界のファンを動かすことと、権利関係をクリアすることで、同様のことができると考えます。いや、もっとその濃度は濃いのではないでしょうか。
■今後のコスプレ業界の動きを捉える
先日コスプレ業界における権利をクリアにしたイベントに行ってきて話を聞きました。
このイベントではコスプレイヤーの視点から公式の価値を見出すことが論点でありましたが、裏を返せば、プロモーションにおける文化理解、コスプレイヤーがどんなイベントだったら、どんなコンテンツだったらテンションが上がるのかが理解できたように思います。
ちなみにこのONIGIRI PROJECTによるコスプレファッションショーは全て権利関係をクリアにしたものだというから、業界として新しい取り組みであったのではないでしょうか。12月2日には赤坂ブリッツでその大規模なものも行われますので、そちらも行ってきます。
僕もまだまだ勉強中ではありますが、コスプレ業界の文化と権利を理解した上で今後のプランニングにおいて経済を動かすような企業×コンテンツ×コスプレのイベントを仕掛けたいものです。