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数字の取り扱い
理系博士研究者の一人が考えるビジネスマインドと実践例
数字の取り扱い
ポスドク&非常勤講師生活を経て、私立大学の教育・研究職に従事する一方でポスドク時代に不動産投資を開始。職場の行き帰りの生活だけでは極めて危ういことを知るに至り、現在は会社・社会・国に過度に依存しない生き方を少しずつ実践中。
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自分とは違うバックグラウンドの人を相手に
話をすると、全く色々な発見があります。
とりあえず、小ネタはいくつか仕込むのですが、
自分が全く予想しないところで笑いが起きると
驚きます。
そんな機会がまたありました。
そこから導けるのは、
何が、
自分にとっての当たり前で
人にとっての当たり前でないか
(またはその逆)
ですね。思考のプロセスが全然違うんですね。
たとえば、こんなことがありました。
数字(測定)には必ず誤差があるわけで、
その誤差を評価すれば、
2つの数字に違いがあっても、
実は統計的に有意な差がない場合がある
(つまり誤差の範囲で一致している)
という話をしたら、
笑いが起きました。
全然、笑うところじゃないよなー、
と、ついつい、「ここって笑うところですか?」
と聞いてしまいました。
内閣の支持率でも、テレビの視聴率でも。
以前に、ある方の講演を聞いたときに、
プロデューサーとの話で、視聴率が5%以上だったら、
番組を続行しましょう、という約束になっていたそうです。
ふたを開けてみると、4.8%だったそうです。
なので、番組は打ち切りになったそうですが、
私なら、誤差を考慮すれば、5%越えてますよ
といって、食い下がったかもしれませんね。
内閣の支持率も、横ばいと報道しなくてはいけない時にも、
支持率低下と報道される場合が多いですね。
本来は、いったい、何人に調査したのか(統計誤差)
無作為にアンケートをとったといっても、
どう無作為なのか、地域性などの偏りはないのか(系統誤差)
が明らかにされていない場合は、
その数字に信頼性はないわけです。
これが、たとえば、景気判断であったらどうなるか。
「日本は景気後退の局面に入りました。」
という報道があって、実はよく読むと、
「不確定な要素が多い」という趣旨のことが書いてあったりすると、
「不確定な要素が多いのに、どうして
景気後退って結論を出せるの?」って聞きたくなりますね。
結論だけしか見てない人がいたら、
事実を誤認してしまうわけです。
数字、結論を出す根拠って大事ですね。
実は、地球温暖化の話も同じだったりします。
意見が割れる時点で、既に、統計的な有意性
はないってことでもあります。
エコの精神は大切ですけど、
火山噴火で、地球自身が寒冷化に向かうかもしれませんね。