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情報の質とノウハウ
理系博士研究者の一人が考えるビジネスマインドと実践例
情報の質とノウハウ
ポスドク&非常勤講師生活を経て、私立大学の教育・研究職に従事する一方でポスドク時代に不動産投資を開始。職場の行き帰りの生活だけでは極めて危ういことを知るに至り、現在は会社・社会・国に過度に依存しない生き方を少しずつ実践中。
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不動産の世界に入って、最初に驚いたことがいくつかありますが、他のビジネスの分野についても同じことが言えると思うのが、情報の質についてです。
情報が正しいかどうかを見極める上で、重要なのが以下のようなことだと思います。
・客観的な事実なのか
・法律であれば、地裁の判例なのか? 最高裁の判例なのか
・誰かの主観なのか? そうだとしたら、
・話し手自身の?
・話し手以外の誰か?
・結論を導き出した根拠は?
・根拠の出所は明確か?
・1次情報か?
・2次情報か?
実は、これらの情報の質が明確でないまま、混在しているのが実態だと思います。例えば、弁護士の先生との会話なら、判例があるのか、その先生の主観なのか、必ず聞くようにします。もし、主観であれば、その根拠も聞くのが重要ですね。
誰かの講演を聞いたり、セミナーを受講したりする場合も、上記の情報の質について、明確に述べていただける講演者というのは、かなり少ないと思います。自分なりに情報のウラをとるという作業が必須で、それができない場合には、セカンドオピニオンとして、複数の方の話を聞くと、だんだんと話のウラが見えてくるようになると思います。
「誰それの情報だから確かだろう」というような、人依存で情報の信憑性を決めてしまうことは極めて危険で、どんな情報があっても、基本的には、その人、本人にしか適用されない(場合によってはその本人にすら適用されない)、極めて客観性の薄い情報であると思っておけば、まず間違えがないのではと思います。
例えば、「ノウハウ」についてです。ビジネス上に、様々な「ノウハウ」があると思いますが、「ノウハウって本当にノウハウなの?」と思うことが少なくありません。
「ノウハウ」といってもあくまで、その方の・その境遇・そのタイミングで、
たまたまうまくいったという過去の成功体験に過ぎません。
未来への外挿を保証するものでは勿論ありません。
「ノウハウ」がどの程度「ノウハウ」なのかを確かめるよい方法として、その「ノウハウ」を何回試して、何回うまくいったか、何かうまくいかなかったかを聞いてみればよいと思います。それ以外に、地域性や国にも依存してくるでしょう。
中には、確かに、長く使える「ノウハウ」もあると思いますので、それが、会社が長く存続できる理由だとも思います。ただ、長く続いている中にも、大小の変化をうまく織り交ぜているのも事実だと思います。現代において、「ノウハウ」の賞味期限というものが、だんだん短くなってきているのかなとも思います。ネットがその一要因でしょうか。
ただ、過去にどのようなことがなされてきたかを知る上で「ノウハウ」を知ることは重要ですし、それをもとに、自分なりの「ローカル・ノウハウ」を作っていくことがよい方法だと思っています。
という主観的意見でした(笑)。