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変化の時代に意外と変わっていない新入社員研修~新入社員自身が主体となる実践型研修へ~

変化の時代に意外と変わっていない新入社員研修~新入社員自身が主体となる実践型研修へ~

中尾 英明

クレスコ株式会社代表取締役。大手総合人材サービス会社、採用コンサルティング・アウトソーシング会社(3社)の取締役を経て2009年4月、クレスコ株式会社を設立、代表取締役に就任。

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3月に入り、経営者、人事部の方は4月入社予定の新入社員をどのように教育し、配属していくか等、最終の詰めをされている頃かと思います。

そこで今回は「新入社員研修」をテーマに進めていきたいと思います。
私は会社を経営する傍ら、これまで採用の"現場"を見て、様々なアドバイスを行ってきました。
アドバイスだけではなく、自らも採用実務者として多くの企業を支えてきました。
また、学生のビジネススクールの運営にも関わっており、最近の学生の生の声にもたくさん触れています。
それらの経験をもとに今、求められる新入社員研修のあり方を考えていきたいと思います。

1.変化の時代に意外と変わっていない新入社員研修

皆さんはどのような新入社員研修を受けられてきましたか?
私は25年ほど前が新卒入社の時期になりますが、名刺の渡し方、電話の取り方、最低限の会社内部の情報、見学など
社会人としての最低限のマナー中心の内容を受けていたように思います。
内容にもよりますが、数週間~数ヶ月かけて研修を実施している会社もあります。
私は採用コンサルタントとして多くの会社を見ていますが、やはり現在でも上記のような形が多いという印象です。

もちろん上記は必要なことですが、余裕があり、数年後、結果を出せば良かった時代とは異なり、
変化が速く、いち早く成果が求められる時代ですから、研修のあり方も改めて問う必要があると思います。

そこで大きなポイントになってくるのが、最低限の研修から実践を加えた『成長を前提とした研修』への変化だと思います。

これまでは新入社員研修は成長の前にまずは最低限必要なことを教える、という考えの下、実施されてきましたが、
これからはいかに早く成長につながるかという視点がより重要になってくると思います。

私からの提案は例えば営業職の場合、4月1日からは即、営業に行けるよう、そのための上記のような最低限の情報提供は、
入社前(ex.3月~)に前倒しで行ってしまうというものです。

2.実践的な研修で効果を高める

知識は実践経験がなければ身に付きにくいのは言うまでもありませんが、コスト削減にもなりますし、
成果を早くあげてもらうには現場に出ることが一番です。
その中で最初は失敗体験が多く出てくると思いますから、それを研修の時間で共有し、どのように改善していけば良いか、
そのためにはどのような情報、スキル、更には心構えが必要かを考え、習得していくというスタイルです。

場合によっては新入社員or内定者からの提案で研修の内容を決めていくのも良いかもしれません。
ちなみに私のお客様で内定者時代から内定者研修の一環としてアルバイト、という形で、営業を課している会社がありますが、
その新入社員達が入社後も大きな成果を上げ続けてくれています。

また研修を考える上で見落としがちなのが、効果測定です。良く言われていることですが、やりっぱなしが非常に多いのが現状です。
今回の場合ですと半年後や1年後にその研修を通してどのような成果につながっているかということを
経営者、人事部はフォーカスし続けていかなければならない、ということになります。

今回は新入社員研修導入の際の基本的な考え方と、スタイルについてあげさせて頂きましたが、
皆さんはどのようなお考えで新入社員研修を行われていますか?

少しでも参考になれば幸いです。