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設計ツールに悪戦苦闘
機械部品などの設計の際に用いられる2次元/3次元の画を描くツールが「CAD」と呼ばれるものです。
その中の一つに、フランスのダッソー社が開発した「CATIA」があり、現在の航空機・自動車など多くの業界で使われているものが「CATIA V5」です。
航空機ではひとつ前の「V4」を使用している機種もありますが、最近のプロジェクトから「V5」へ移行してきています。
「V4」と「V5」の違いは、
「V4」は1台の価格も相当高く、専用端末が必要。
設計者はV4端末と通常作業用PC(Windows PC)の2台を、狭い机に置いて作業する必要がある。
「V5」は価格も安い上に、Windowsに載せれるため端末が1台ですむ。
ただし、3次元モデルの作成には相当のメモリを食うため、かなりのHIGH SPEC端末が必要。
「V4」と「V5」の互換性が悪く、「V4」で設計が進んでいるプロジェクトは簡単に移行できないのが現状。
また、「V5」ではモデル作成のコマンドや手順、考え方が「V4」とはごろっと変わったため、「V4」ユーザーが「V5」を使うときにはかなり戸惑う。
現に私もそうでした。
「V5」の方が、性能も情報量も格段にアップしているので、設計するにも維持・管理においても便利なのですが、その分コマンドも多様化、作業手順は複雑、その上すべて英語(←これはプロジェクトによりますが)のため、手順を覚えるのもマニュアルを解読するにも、常に脳みそフル回転。
便利になればなるほど、作業者の手間も手順も増える・・・なんだか本末転倒な気もします。
ひと昔前の、手で紙の図面を書いていた時代に比べたらとても便利になりましたが、
あの頃のほうがよかった・・・
と、言う人も多いです。
所詮、「ツール」は「ツール」。使いこなしてなんぼです。
しかし、CATIA様のお気に召さないことをすると、エラーが出て先に進めない。
ちょっと難しいことを要求すると、すぐ固まる。
・・・「ツール」に遊ばれている気がする毎日です。