誠ブログは2015年4月6日に「オルタナティブ・ブログ」になりました。
各ブロガーの新規エントリーは「オルタナティブ・ブログ」でご覧ください。

じいさんばあさんとSNS

じいさんばあさんとSNS

島田 徹

株式会社プラムザ 代表取締役社長。システムコンサルタント。1998年に28歳で起業し、現在も現役のシステムエンジニア、コンサルトとして、ものづくりの第一線で活躍しつつ、開発現場のチームとそのリーダーのあり方を研究し続けている。

当ブログ「そろそろ脳内ビジネスの話をしようか」は、2015年4月6日から新しいURL「​http://blogs.itmedia.co.jp/noubiz/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。


始めて『お題』にエントリーしてみます。

SNSの企画などは職業柄、普段からいろいろ考えさせてもらっているのですが、今回は仕事度外視でちょっと企画を考えてみます。

さて、みなさんは、将来のSNSにどんなことを期待するでしょうか?(ここではSNSをTwitterやFacebookも含めた、ネットワーク上で社会的なつながりを作るサービスと捉えておきます)

ぶっちゃけ、みなさん、

もういいんじゃないか?

と思っていませんでしょうか?

確かに今後もまた、斬新で面白いSNSは出来てくると思います。その都度新しい出会いも発見もあるでしょう。

しかし、なぜかあまりその出会いにワクワク感を持てない。

それは、そこで出会えそうな人たちというのが、おおよそ想像つくからだと思います。

ITリテラシーが高く、新しい物好きな人との出会い。

パソコンやケータイ、スマートフォン、コンシューマーゲーム機などを使っている以上、この見えざる呪縛から逃れることはできません。

 

そこで私が今回提案するSNSのコンセプトはこうです。

『じいさんばあさんと一緒にイチローのバッティングにスタンディングオベーションを贈りたい!!』

もう、ITリテラシーの高い人同士で集まって話をするなんて、想像ができてしまってつまらないではないですか。

これからは、リテラシーの高い人も低い人も一緒になって、堅苦しい話は抜きで、盛り上がっていきたい!

そんな思いでSNSを考えてみました。


mixiの加入者が2000万人だとか言いますが、もう何年も使われていない死にアカウントだって相当な数あるでしょうし、アクティブユーザー数なんて、まあ多くて50万というところでしょう。

このSNSでは、iPhoneよりも、パソコンよりも広く全世帯に普及しているデバイスを使います。地デジテレビです。まあ、アナログテレビでもいいんですが。

テレビの視聴率は、全国放送であれば1%あたりなんと118万人と言います。

大コケしたというドラマでも、3%は行きますから、それでも354万人。それが『アクティブユーザー』なのですから恐るべき数字です。

今回、そのリアルタイムでTVの前に座っちゃっている人を軸にコミュニティを作ります。

コミュニケーションを取るためにキーボードを打たせる、あるいはリモコンで何か操作させるなどという無粋なことはしません。いわゆる家電(いえでん=私語)で、音を拾います。とにかくコンセプトは『じいさんばあさんと一緒に、、』ですから、パソコンやケータイといった先端デバイスはNGです。

通常、固定電話機は、受話器をはずすと、プッシュ操作の待ち受け状態になりますが、15秒間何もプッシュしないと自動的にこのサービスにログインするようにします。それくらい簡単じゃないと高齢者はやりませんからね。

受話器から音を拾って、この家庭が今どこの局を視聴しているかシステム側で判断します。『今フジテレビで放送している、ワールドベースボールクラシックの中継』と判断されれば、それで自動的にそのスレッドに参加します。

これで、お茶の間の『よしっ』とか『あー、バカっ』とかいう音声や、拍手じたんだ頭を掻きむしる音などを拾って、そのままテレビで流します。

とにかく視聴率1%の番組でも118万人ですから、その1/10でもやっていただければ、東京ドーム満員以上の人が一堂に会していることになり、ものすごい迫力のサウンドが生まれると思うのです。ニコニコ動画の煙幕どころの騒ぎではないです。

試合を決めるような重要な一球の前の静けさもあり、適時打が出た時の地響きのような歓声も共有できるしょう。一気にライブ感が増すはずです。

ただ、これではSNSではないですね。単なる効果音集めのシステムになってしまいます。

なので、そこはシステムでうまくチューニングして、20~30人くらいだけは大きな音で流すようにし、それ以外は遠くで聞こえるようにしてあげればよいと思います。

そうすれば、

(若者)『イチローなんてずっと調子悪いんだから、もう交代させろよっ』

(おじいさん)『いや、ヤツは最後は必ず決める。ワシの若い頃にそっくりじゃ。』

カキーン!!

(若者)『うわっ、ホントに打った!!うおぉぉぉ!じいさんの言うとおりだ!!すげーよ、すげーよ、じいさん!』

(おばあさん)『...あらっ!?おじいさん、おじいさんっ!?』

(若者)『え?え?マジかよ!!?おばあさん、そこどこ?救急車呼ぶ!?』

みたいな会話も可能になるでしょう。

みんなで『またこのメンバーでみたいわ』と言えば、システムがグループとして認識するとか。

運が良ければ、張本さんの生の喝!が聞けるかも知れません。

聞くのはいいけど、聞かれたくない?

そんなんじゃダメですよ。みんなでスタンドにいるんですから。