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大学生はアルバイトを禁止すべきだ
そろそろ脳内ビジネスの話をしようか
大学生はアルバイトを禁止すべきだ
株式会社プラムザ 代表取締役社長。システムコンサルタント。1998年に28歳で起業し、現在も現役のシステムエンジニア、コンサルトとして、ものづくりの第一線で活躍しつつ、開発現場のチームとそのリーダーのあり方を研究し続けている。
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大学生はアルバイトを禁止すべきだ。
大学生がバイトでお金を稼いだところで、どうせスマホを買い替えたり、こじゃれた服を買ったり、彼女(彼氏)とちょっと高いレストランでデートしたり、ゲームのアイテムに費やしたり、ろくなことでは使っていない。
大人のお金の使い道はそうではない。スマホを買い替えたり、くたびれたスーツを新調したり、嫁さんや子供を回らない寿司屋に連れて行ったり、ゲームのアイテムに費やしたり、、、いや、使い方について言いたいのではない。
問題はバイト先を選ぶ時の行動原理だ。
バイト先を探すとき、大学生はたいていこんな動機で探そうとする。
- 日中は授業あるし、まあ夕方から始められるバイトがいいな。
- ただサークルとか飲み会とかで用事があるから週3くらいかな。
- なるべく楽な仕事であまり責任が重すぎないのがいい。
- もちろん時給は高い方がいいに決まってる。
- 女の子(男の子)が多い職場だったら楽しいかも。
こんな動機を持って情報サイトを眺め、「ピザの配達なら1200円か。でも事故起こしたらいやだな。」とか「荷物の梱包は楽そうだな。でも時給800円はあり得ないでしょう。」「引っ越し屋のバイトは身体が作れそうだな。時給も高いし。」みたいな感じで選択する。
これは、完全に消費者の視点じゃあーりませんか。
単に誰かから与えられた条件を選択しているに過ぎない。働くというのはそうじゃないだろう、と私は思う。
働くというのは生産者になるということなんだから、そこには大きな意識改革が必要なはずである。
そういう改革を経ず、消費者視点のまま就活に突っ込んでいくから企業との間で悲しいミスマッチが起きる。
電卓を使う前に、ちゃんと指折りして足し算の原理を知るべきだし、電子辞書を使う前に紙の辞書の引き方を覚えるべきだ。
、、、ということで、、、
私が総理大臣になったら、大学生のアルバイトを禁止する!!
といっても、大学生の時期に、経済学や商法やビットコインの仕組みを学ぶべしなどと言う訳ではない。
お金が欲しかったら、全員フリーランスだ。
「みなさんに、今からちょっとフリーランスをしてもらいます」
だ。
まず学生の、失敗しても大きな問題がないうちにフリーランスを経験し、それから就活した方がいい。人からお金をいただくというのがどれだけ大変なことか、有り難いことかがわかる。
その辺のお店や会社に電話やメールしてアポ取って、なんらか提案をしてみれば、自分の働きにどれだけの価値があるか分るし、ちょっと工夫すれば手を動かす以上の報酬をもらえることもわかる。おっさんたちはリスクを嫌がり、それを引き受けるとお金になるのかー、みたいなことがわかる。
「そんな、何も教えてもらってない状態じゃ何をすればいいかわからないし、ましてや提案なんてできませんよ...!」
じゃない!
もしそういう状況なら、先輩にちょっと教えてもらえばそれだけ有利に交渉が進む。それこそwebで業界毎の提案テンプレが出回ることだろう。(それで書いた提案が高値で売れるかどうかは別だが)
というか今、何もできないうちから時給800円とかもらっている方が圧倒的におかしい。
利根川さんも言っているように、社会はとっても厳しいのだ。
たとえば、コンビニの店員をやるという仕事をもらって、熱出してシフトに穴を空けたら損害を補填しなきゃいけないかもしれないし(契約次第)、弟に代わりに行ってもらえばOKかも知れない(契約・交渉次第)。機密情報を漏らしたらまあ損害賠償は当たり前。冷凍庫に頭を突っ込んで写真をtwitterにアップするようなことはできなくなる。
逆に契約にないことはしなくていいし、やらされそうになったら「それもし必要だったら、契約に織り込んでお見積りしますね(*´∀`*)」と返せばいい。
つまり、学生時代にまずそんなプリミティブな労働の経験をしてみて、「ああ、仕事ってただ他人から与えられたレールを歩くことじゃないんだな」と知り、卒業が近くなって大企業の新卒採用面接とか行ってみると、なんだかあんまりエキサイティングじゃないような気がしてきて、それなら「こないだやった仕事を本気でやって会社を起こしてみるか」と思うかも知れないし、弊社のようなゲリラ集団的な小さな会社にも足を運んでもらえるのではないかと、淡い期待を抱いたりしていますがどうか。
最後はものすごい早口で。