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射的の話

射的の話

島田 徹

株式会社プラムザ 代表取締役社長。システムコンサルタント。1998年に28歳で起業し、現在も現役のシステムエンジニア、コンサルトとして、ものづくりの第一線で活躍しつつ、開発現場のチームとそのリーダーのあり方を研究し続けている。

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 (※この記事では商品のイメージをお借りするために、アマゾンのリンクを貼ってます。)

 

長年思ってることではあるんですが、3年に1回くらいしか思わないことなので、すぐに忘れてしまいまして、特に言う機会がありませんでした。

今、ちょうど思ったので、忘れないうちに言っておこうと思います。

たとえば、縁日などで、射的ゲームがあったとします。

誰もが欲しい人気商品は、当然のことながら、遠くに配置されているし、的のプレートも小さく、もしかするとこれアロンアルファで止まってんじゃないの?と思えるほどビクともしないものですね。

PS4とかだと40,000円。落とせる可能性が0.1%。となると、期待値的には40,000×0.001で40円です。400円の投資で40円のリターンはかなり厳しく、これに手を出す奴は相当なギャンブラーです。

そこでちょっとランクを落として他を見渡します。そこそこ手が届きそうな的があります。しかもこれ取れたらちょっと嬉しい、みたいな。

しゃべる貯金箱!楽しそう!

、、、でもどうかな。上の的はPS4よりは大きく倒れやすそうですが、結構、難しそうです。

価格をWebで調べると6,000円。落とせる可能性は2%くらいでしょうか。そうすると期待値は120円。

うーむ。。

ということで、もうちょっと見てみます。

すると、手元にかなり簡単に倒せそうなのがあります。これは近くに置いてありますし、的も大きくなってますし、上部に当たればかなり簡単に倒れそうです。

ハイパーヨーヨー1400円。まあ30%くらいの確率で落とせるでしょう。と言うことで420円。

勝てる!

出店の前で、期待値うんぬん言っている人はあまりいないでしょうが、頭の中ではこういう判断をしていると思うのです。

ただ、その後を見ていて、非常に違和感を持つことがあります。

それは、1番最初に「いいな」と思った景品を狙うより2番目を狙う時の方が、そして2番目を狙う時よりも3番目を狙う時の方が、明らかに集中力低くライフルを構えている点です。

第一希望の景品であっても、第三希望の景品であっても、撃つ時の集中力は同じにしないと、当たらないのではないか。当たらなければやはり倒れないのではないか。

折角、「景品の価値」×「当たる確率」で期待値を計算したのに、撃つ段になって自ら「当たる確率」を下げてどうするのかと。

それともどれを狙うか決めるときに、そういう「自分的にやる気が出ないから当たる確率も下がるだろう」という要素も含めて考えたんでしょうか。


そんなことを、ビジネスの局面で3年に1回くらい思う、と、あまり共感を得られそうにないお話でした。