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新社会人はムーランを100回見るべし

新社会人はムーランを100回見るべし

島田 徹

株式会社プラムザ 代表取締役社長。システムコンサルタント。1998年に28歳で起業し、現在も現役のシステムエンジニア、コンサルトとして、ものづくりの第一線で活躍しつつ、開発現場のチームとそのリーダーのあり方を研究し続けている。

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寒い寒いと思っていても、暦は毎日1日ずつ順調に進んでいっていたようで、ついに4月になりましたね。

読者の中には今春から新社会人として華々しいデビューを飾る人もいるかも知れません。

今回は珍しく、新社会人に向けて一言アドバイスをしてみたいと思います。

さて、これから来る日も来る日も朝から晩まで14時間とか仕事をし続ける想像を絶する世界に飛び込んでしまったみなさんは、会社にどのようなことを求めているでしょうか?

やりがいでしょうか?

成長でしょうか?

給料でしょうか?

はたまたステータス?

独立支援制度?

人それぞれさまざまな期待を持っていると思いますが、どんなものを求めても、残念ながら会社からは必ず裏切られます。

大なり小なり、というか、大なり大なりだと思います。

3ヶ月くらいは、福利厚生や楽しげな制度に目が奪われるかもしれません。しかしその後は会社のことをよく知れば知るほどクソなことばかり遭遇すると思います。

大企業だって中小だってベンチャーだって同じです。

本気で頑張っていきたいと野心を燃やしている人ほど、そのクソな状況に辟易するでしょう。

どうしようもなく凝り固まったルールと、それをどうやっても変えることのできない閉塞感、挫折感。

これは悪いことでもなんでもないです。

それがあなたを取り巻く環境というものです。これまで、それを目にする環境にいなかった、というそれだけです。

会社というクソを拒絶したら、社長になるしかありません。社長には、まあ、押し着せられたクソというのはないですからね。(別のクソがたくさん見つかりますが)

しかし、もしあなたがこの春から新社会人になる切符を手に入れたのであれば、社長になるなんて決断は早すぎます。

まずは、ディズニーのムーランという映画を見ることをお勧めします。


(『ムーラン』(Mulan)は、1998年に公開されたディズニーの長編アニメーション作品)

この映画は、完全な男社会である古代中国の軍隊に、女性であるムーランが性別を偽って入隊し、大活躍するという、まあ分かりやすい話です。絵がちょっと親しみにくい感じだったからか、興行的には失敗したらしいですね。。

ムーランにとっては軍隊はクソです。しかしムーランはクソがクソであるということについて、文句を言ったりそれを変えようとしたりしません。そのクソなルールの中で、精一杯の努力をして結果を残します。

これこそが社会人の基本のきです。100回見た方がいいです。

私も3回見ました。

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新社会人のみなさん。

この先、3ヶ月、半年と過ぎ、社会人生活のその中で

「会社ってのはなんてクソなんだ!」

ということで、クソに反抗して自分を貫いて会社を辞めるのもありでしょうし、クソでない会社を探し回り続ける生き方もありだと思います。

しかし、そういうことは、まずクソを受入れ、その仕組みの上で十分成果を出した上で言うべきです。

かくいう私は、クソが5日くらいしか我慢できなかったので、結局こんな小さな会社の社長になってしまいましたが、それはあまり賢い選択とは思えません。そもそも社長になる気がまったくないなら、まずムーランをマスターしないとです。

ということで、ムーランを100回見てないですし、クソもしっかり受け入れてない私からのアドバイスで大変恐縮ではありますが、

新社会人のみなさん、ムーランを100回見て、まずはクソを受け入れてみましょう

です。

次のことは、その次にたっぷりと考えましょう。