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【新春ノマド対談】3万フォロワーの表すもの(コラボ#19)

»2011年1月 9日
安齋の「No brain,no life」

【新春ノマド対談】3万フォロワーの表すもの(コラボ#19)

安齋 慎平

社会人5年目。世の中にある様々なモノ・サービスに対してブレストしたものを記事にしていきます。また、ほかのブロガーさんや企業さんとのコラボ企画なども織り交ぜてお送りいたします。コラボしたいという方、絶賛募集中です!

当ブログ「安齋の「No brain,no life」」は、2015年4月6日から新しいURL「​http://blogs.itmedia.co.jp/shinpeianzai/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。


東京・赤坂見附駅近くのマクドナルド。ここで、ある方と対談する機会を得た。

フォロワー数31,000。被リスト数1,680。1つのtweetに対する最高RT(リツイート)数738。これらの数値を聞けば、その人の影響力の大きさを理解して頂けると思う。
その方の名前は、林大勇氏。電源カフェというサイトのオーナーとして、朝日・産経・日経に取材された方だ。

今回の対談の目的は、コンセントのあるカフェ(電源カフェ)についてより深い所に迫るため。
対談を通し、ノマドワーカーという働き方の傾向と、それを受け入れる店舗側の「軟化」の歴史など、面白い話が聞けるのではないかと思った。

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――今いるカフェはマクドナルド赤坂見附店ですが、店内がとてもスタイリッシュでキレイですね。
林氏(以下・林)「ここはつい最近きれいになりました。以前は赤マックでしたが、今は黒マックになっていますね。」

――あの・・・、赤マックとか黒マックというのが話に出ましたが、どういう意味ですか?
林「赤マックというのは、昔からあったような赤い看板のお店のことです。例えばこのようなお店(写真1)。」

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(↑写真1)

――あっ、見たことあります。ファミリー向けな雰囲気のお店ですね。
林「そうです。このような店舗には、一般的にコンセントがない。」
――へえ。
林「それで黒マックというのが、赤坂見附店のような看板(冒頭の写真)のお店。ここでは、利用許可を得ればコンセントが利用できます。」
――そういえば、林さんがメニューを注文する際に、お店の人に「コンセント使っていいですか?」と聞いていましたね(笑)
林「許可を得るのが苦手、という方も実際はいらっしゃいます。そんな方は、コンセントが確実に利用できる赤黒マックにいくことをお勧めします(写真2)。」

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(↑写真2)

――でも、出先で急に電源が必要になった場合ってありますよね。そういった時、すぐに調べられたらなあと個人的には思いますが。
林「Googleマップで『電源カフェ』を検索すれば、現在地周辺の電源カフェを検索できます。また、ベータ版ですがAndroid向けのアプリも出来ましたので、ユーザーの方はぜひ使ってみてください(アプリのリンク先はこちら)。」


普段何気なく利用しているマクドナルドだったが、3種類のタイプ分けができるというのは新鮮だった。店側もノマドワーカーを意識した出店戦略を考えているのだろう。時代が変わってきているということの表れでもある。

続いて訪れたのは、先ほどのマクドナルドとちょうど道路を挟んで向かい側にある「ルノアール赤坂見附店」。ルノアールというと、ちょっと高級な喫茶店というイメージがあり、若年層はどちらかといえば馴染みのない喫茶店だ。しかし、実はこのルノアールこそ、ノマドワーカーに最適な環境なのだ。

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――さて、続いてはルノアールにやって参りました。店内は本当に静かで、ゆったりとしていますね。このチェーン店が、ノマドに適しているということですが、どういった点からそのように言えるのでしょう?
林「まずは圧倒的な電源の多さ。直営店なら100%電源が利用できます。また、BB!モバイルポイント、Livedoor wirelessといった公衆無線LANも提供されています。まさしく、ノマドワーキングに適した環境と言えるでしょう。」
――100%というのはすごいですね。確かに、足元に電源があります。しかも許可を取らなくても使って良いんですね(ということで、さっそくiPhoneを充電し始める筆者)。
林「もちろんデメリットもあります。例えばコーヒーの価格。メニューを見ればわかりますが、スターバックスより若干高めに設定してあります。また、店舗によっては完全に分煙されていない所もあり、嫌煙者は注意が必要です。」


おすすめだという「水出しアイスコーヒー」を注文。1杯580円というのは、確かに高級感がある。しかし、静かな場所で仕事がしたい時、ミーティングをしたい時などには重宝しそうだ。

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――それでは、水出しアイスコーヒーを飲みながら、話を続けさせていただきます。そもそもなぜ「電源カフェ」というサイトを始めようと思ったのですか?
林「ノマドな人って、基本的にアクティブ。そしてアンテナの高い人が多い。私はそんなノマドな人たちの、いわば『ハブ』となりたいと思いました。最近では、オフ会を開いて定期的に情報交換をする場を設けたり(私も以前参加しました。その模様はこちら)、Facebookでファンページを開いたりしています。」

――まさしく、ノマドな人たちのプラットホームですね。実際、電源カフェはTwitterでも情報提供していますが、フォロワー数が3万人もいらっしゃいますね。情報を求めている方がいかに多いのか、数字でも明らかですよね。
林「電源カフェでは、首都圏を中心に約650箇所の電源カフェを網羅しています。その情報量を支えているのは、『ここに電源があったよ』と情報提供してくれるリーカーさん(情報提供者)の方々です。Twitterなら気軽にtweetできますしね。

――電源カフェは、単なる情報提供サイトではなく、リアルなつながりも実現させています。ここで最後の質問となりますが、今後の展望などをお聞かせ願えますでしょうか?
林「アメリカでは、コワーキングという働き方が生まれています。これはノマドの進化系で、集団ノマドといった形です。Aという人とBという人がいるとすると、Aの長所とBの長所を生かしたビジネスを協力してやっていく。そのような相互補完的な働き方が、今後増えていくと思います。電源カフェが、そのようなビジネスのプラットホームとなればと思っています」


ITの普及する前は、アナログの繋がりしか存在しなかった。それが、ソーシャルネットワークの隆盛に伴い、デジタルな繋がりというものができた。そして今、ネットでの繋がりから、リアルな繋がりが生まれている。この、アナログ→デジタル→アナログという遷移がとても興味深い。この「デジタルをアナログ化する」という流れが、現在のトレンドなのだということを実感した。

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林大勇氏。会社の代表取締役という面も持つ。