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行動しないのはまったくダメだけど、行動だけして頑張っている気になるのもどうか?(#178)
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「もっと多く」を行うのではなく、自分たちがやっていることは何なのかを考える必要がある。(ヤンミ・ムン)
昨日に引き続き、『ビジネスで一番、大切なこと』から学んだことをご紹介したいと思います。
●アイデア・ブランドになるか、ひたすらコストダウンに努めるか
私が本書を書いたのは、私たちはもっとうまくやれると考えるからだ。「もっと多く」を行うのではなく、自分たちがやっていることは何なのかを考える必要がある。学生たちにも折に触れ繰り返しているが、差別化は手段ではない。派手な広告キャンペーンでも商品に加えられた輝く便益でもない。ラミネートされたVIP顧客カードでもなければ、返金保証でもない。差別化は考え方なのだ。姿勢であり、取り組みであり、人とのかかわり方なのだ。目新しいだけの方法ではなく、重視し、尊重し、祝福できる方法で人とかかわることだ。
(前掲書)
これを読んで、やれることは、もう低価格化と強引な営業しかないと思った方は正解です。
限界までコストダウンしましょう。そのためには、福利厚生はすべてやめ、社内のムダをすべて排除し、不要な従業員は切り捨て(賞与なんてとんでもない!)、損益分岐点を思い切り下げることに注力することです。そのうえで、きついノルマで強引な営業をしましょう。なーに。営業マンの代わりはいくらでもいます。
しかし、正解は一つではありません。
人とのかかわり方を見直すことに思考を注力し、新たな枠組みを考え出して、熱烈なファンを持つブランドに生まれ変わるという手段もあります。ブランドに忠実なファンと一緒にビジネスを大きく発展させていきましょう。
このような事業を、著者は「アイデア・ブランド」と読んでいます。
他にも手段はあるでしょう。しかしながら、大資本を持たず、人海戦術にも頼れない会社には、大きく上の二つの処方箋しかないように思います。
あなたは、どちらにワクワクしますか?
●アイデア・ブランドの3つの特徴
アイデア・ブランドだという方は、『ビジネスで一番、大切なこと』を読むべきです。
読むか読まないかで迷っている方のために、アイデア・ブランドの3つの特徴をお伝えします。これを見て、もっと詳しく知りたいという方はぜひお読みください。
- 簡単には手に入らないものを提供してくれる(希少性)
⇒あなたにとって何が珍しいだろうか?を考える - 大きな理想を揚げ、取り組む、つまりほんの少し違っているのではなく、大きく違っている
⇒前例のないことは何か?手放すものは何か?を考える - 非常に人間的であり、人の内面の複雑さにとても敏感な人たちに理解される
⇒取り組みを通して、自分たちは分かっていることを伝えることを考える
"⇒"以降は、考えるべきことです。
要するに考えるべきことが多いのです。
単に量をこなすだけでは、もはやダメなのです。
顧客に聞く。これは出発点として今でも重要だと思います。
が、顧客の言うことをただ聞くのは、差別化を手放し、コモディティ化に自ら進んでいく道と言えます。
●顧問先のすばらしい取り組み
333営業塾の顧問先のあるIT企業は、今まで積極的な新規開拓営業をしたことがありませんでした。下請仕事が中心であり、自分たちでドアノックしたことがありません(ちなみに333営業塾の顧問先は、基本的にすべてこのような会社です)。
実は、1年ほど某総研のコンサルを受けていたのですが、結果が出ず、メンバーのモチベーションは最悪になりつつありました(これも不思議なことに、顧問先のIT企業は某総研に見切りをつけた会社ばかりです)。
このような会社は、アイデア・ブランドにならなければどうしようもありません。
1回目のセッションで従業員をすべて集めて、とりあえずの営業のスクリプト(台本)を一緒に作成し、それを日々改善するようにお願いしました。
相変わらず、営業としての結果は出ていません。
しかし、彼らがすばらしいのは、結果に凹むことなく(個々人は落ち込んでいるかもしれませんが)、毎日全員で、相手側の反応を分析し、スクリプトを作り直すということを繰り返していることです。
それも、我々からの指示で、ドラスティックに変更することは許されていません。一箇所だけ変えて、前日と比較するということを積み重ねています。
はじめてから3週間ほど経っていますが、この積み重ねで、まずは「人間の気持ち」を考えるという訓練ができてきたようです。
現在結果が出ていなくてもモチベーションを保っていられるのは、自分たちの成長を感じているからではないでしょうか。
その成長は、単なる「量稽古」ではなく、毎日考えているからこそ得られている。
毎日考えることを続けていけば、どこかで成長が加速する瞬間があり、そこから結果が出始めるはずです。それは数ヵ月以内に起こるのではないか(起こってもらわないと、我々もクビですし)。
アイデア・ブランドの3つの特徴でいえば、現在「特徴3」ができつつあるということです。また、毎日の外部とのふれあいが、自分たちの「特徴1」を何にすべきなのかを考える機会を与えてくれるでしょう。そうなれば、「特徴2」もだんだん形が見えてきます。
この顧問先がアイデア・ブランドになる日は、そう遠くないと私は確信しています。
彼らのやっていることが、「差別化は考え方なのだ。姿勢であり、取り組みであり、人とのかかわり方」だということを実地でを真摯に学んでいるということだからです。
頑張るというのは、頭を使うということ。なぜなら、みなさん、頭を使うのが一番しんどいんでしょう?
なお、今回はここだけ読んで反応する人がいるのかいないのか?という実験を兼ねています。
これを読んで、やれることは、もう低価格化と強引な営業しかないと思った方は正解です。
限界までコストダウンしましょう。そのためには、福利厚生はすべてやめ、社内のムダをすべて排除し、不要な従業員は切り捨て(賞与なんてとんでもない!)、損益分岐点を思い切り下げることに注力することです。そのうえで、きついノルマで強引な営業をしましょう。なーに。営業マンの代わりはいくらでもいます。
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