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最強の「つかみ」とは?~今さらながら、つかみがもっとも大事なんだなあ(#185)
当ブログ「ビジネスライターという仕事」は、2015年4月6日から新しいURL「http://blogs.itmedia.co.jp/toppakoh/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。
なぜこのような話をするのかを、最初にじっくり自分の体験から語ろう。
ほぼ毎日書いてきたこのブログですが、今週は月曜日以来4日ぶりです。楽しみにされている方には、本当に申し訳ありませんでした。
風邪の引き始めの、熱はないが体がだるい状態が続いていて、大事を取っていました。なかなか治らないので、昨日は病院へ行きました。
それでも治らないので、これはもう長引くと思ってつきあおうと思ったら、多少元気が出てきました。おそらく死ぬようなこじれ方はしないと思うので、多少のだるさは常態と思って、しばらく病気とつきあうことにします。ちょっとぐらいの無理をして、逆にバァーっと熱でも出てしまったほうが治りが早いのかもしれません。
さて、体調についてのご報告はこれまでとして、このような中でも水曜日には、日刊工業新聞ビジネスリーダーズアカデミーで講師を務めてきました。
そこで気づいたことを、お話します。
●体調が悪いからこそ
体調が悪い中、講師を務めてきました。2時間の研修です。体調が悪いうえに受講生の反応までも悪ければ、もう目も当てられません。
本調子でない中で、なんとか良い反応をキープするにはどうしたらいいか。
頭痛の中、出てこない知恵をなんとか搾り出そうとしました。
私の答えは、最初につかんでさえしまえば、あとは何とかなる、というありきたりですが、基本的なものでした。
逆に、変な知恵が出てこなかったのが良かったのかもしれません。これが功を奏しました。
●最初につかむには?
これしか思いつかなかったので、一生懸命最初につかむにはどうしたらいいかということを考えました。
もう体調が悪いときは、変な考えは出てこないんです。基本中の基本しか浮んできません。
つかむには、共感してもらうこと。これしかない。
では、共感してもらうには、どうしたらいいか。
いまの聴き手の悩みにフィットした私自身の経験(次善の策としては、他人の事例)を話せばいい。
●このようにやってみました
具体的には、冒頭にこのような話をしました。
ここに自己紹介のシートがあります(注:プロジェクターで映していました)。
1年足らずの間、営業をやっていた時期がありますよね。このときの私は本当に売れない営業でした。
SE時代に提案の勝率が非常に高かったので、営業なんか簡単だと高をくくっていました。しかし、提案までに至ることができなかった。これでは、完全に宝の持ち腐れです。
まず、会ってもらえない。会ってもらえても、次に続かない。
たくさんの営業の本を読みました。いろいろ試しました。結果はまったく出ない。
ここに集まっているみなさんも製造業の営業をされていて、なかなか結果が出なくてお悩みだと聞いています。おそらく、何からやればいいのかが分からない、信じるものがない状態だと思います。
このような状況で、いくら営業のテクニックを勉強しても、そのテクニックが信じられないので結果は出ません。
いっぽう、現在の私は曲がりなりにも会社を経営し、顧客を獲得しています。なぜ、このように変われたのか?
それは、仕事柄たくさんの優秀な営業コンサルタントやマーケターと直接話ができるようになり、彼らの話には共通点があることが分かったから。それを一生懸命実践していたら、なんとか「営業」ができるようになったのです。
今日のお話は、私自身が実践してきたトップ営業たちの共通点を、自分なりに3つのポイントにまとめたものです。言わば営業の基礎です。これらを信じて営業をやれば、必ず道は開けるというものです。
体調が悪いというのも良かったのでしょう。もう必死で以上を語りました。嘘偽りではなく事実そうだということが伝わったようです。受講生の反応は非常によく、私は残りの時間を気持ちよくやりきることができました。
実は、過去3回、同じ内容で研修をしているのですが、最高の食いつきの良さでした。
もう一度繰り返します。
いまの聴き手の悩みにフィットした自分自身の経験が最高のつかみになります。さらに言えば、嘘偽りなく本当のことだという真摯な姿勢が伝われば、それ以降は耳を傾けてもらえます。
たぶん、テクニックとしてやっていたら、反応してもらえなかっただろうと思います。
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