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6月12日 会社へ投資する~これは微妙だ(#385)
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松下幸之助さんは、太閤秀吉を引き合いに出しで、こんなことを説いています。
まだ織田信長の馬の世話をしていたころ、自分の乏しい給金から馬に餌を買って食べさせてやったら、馬が立派になり、主人に認められた。これは一種の投資といえるが、誠意のある投資で、作為の投資ではないから良かったのだ(少なくとも自分はそう解釈している)。さて、社員も何らかの形で会社に投資してこそ、一人前ではないだろうか?
松下さん自身、何度も誤解のないようにと言っているぐらいなので、かなり誤解を招く話ではあります。
私は、この話を危険だと思います。というのは、何をもって会社に投資するというのかが、はっきりしない。また、どの程度投資すべきなのかも分からない。
そんなことは自分で考えろということに違いないのですが、人によっては過度の滅私奉公をしてしまい、体や心を壊す場合もあるのではないか。
そこで松下さんが言っているのが、「誠意のある」投資ということではないかと思います。
つまり、何か計算があってするのではなく、自分が良かれと思ってする。そこにはストレスもないだろうし、かえって気分もいい。過度にやる必要もない。
こういうことだと思うのですが、そこまで理解するのは、なかなか難しいことだと思います。
今日の一言)人や組織に「投資」するときは、自分の誠意からしている投資かどうかを、よくよく考えよう。計算ずくの投資は、それ自体がストレスであり、また期待通りのリターンがないと不満の種になるだけだ。