食欲と同様事業欲も過ぎてはいけない。食欲の行き過ぎ以上によくないのは、食欲は個人にとどまるが、事業欲は多くの人に迷惑をかける――松下幸之助さんはこのように言います。

ですが、私には、事業欲が行き過ぎた状況というのがイメージできません。

確かに事業拡大が目的になり、不要な設備投資をしたり、意味のない多角化をしたりする経営者はたくさんいます。

ただ、これが事業欲のなせるわざかというと、私には、どちらかというと経営者の名誉欲や金銭欲などの我欲によるもののように思えてならないのです。

事業欲というのは、あくまで従業員、取引先、顧客、地域、株主などのために尽くし、喜ばれたいという欲求であり、いくらあってもいいものではないか？

単に言葉の定義の問題ではありましょうが、私にはそのように思えるのです。

今日の一言）事業欲が、従業員・取引先・顧客・地域・株主などのために尽くし、喜ばれたいという欲求ならば、ありすぎても問題はない。