大企業が個々の力を70％ぐらいしか活かすことができなくても、中小企業は100％、やり方によっては120％活かすことができる。それが中小企業の強みだ――松下幸之助さんは、このように言います。

起業家であり、名経営者の言うことなので、説得力があります。

私自身、入社したときには中堅企業でしたがその後大企業になった会社に勤め、次に中小企業に転職し、最後は起業もしましたので、この言葉には大きくうなずけるところがあると思います。

一つ問題があるとすれば、これは私の経験則でしかありませんが、企業というのは大きくなろうという目標を持たないと、結局つぶれてしまうことが多いということです。というのは、ストレッチな目標を達成しようという意志が、イノベーションの源になるからです。ドラッガーの言うように、イノベーションのない企業は衰退していきます。

しかし、中小企業の良さがあることも事実で、別に大企業を目指す必要もなく、その強みで社会貢献していくという道も当然あると思うのです。

この矛盾をどう解消するのか？

研究課題です。

今日の一言）中小企業には100％人を活用できるという強みがある。