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10月28日 共存共栄~自分だけ栄えても・・・(#523)
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共存共栄は、松下幸之助さんのもっとも重要で根源的な哲学のようです。
仕入先に値下げを迫るときも、相手の利益が出ないということでは困るとしつこく確認する。利益が出そうもないと聞くと、工場を見に行き、一緒になって利益が出る方法を考える。
販売店(得意先)に対しても、必要な利益を取ってもらうことを考える。こちらも場合によっては販売指導・支援もしていたようです。
もちろん消費者(需要者)にも、適正な価格で買ってもらえるよう工夫をする。
このような努力を続けていたからこそ、家電業界でトップの地位を保ってこられたのでしょう。
全体の購買力が伸びればそれだけ家電も売れるわけだから、考えれば当たり前のことです。だれかを不幸にすれば、その人たちは決して買ってはくれない。
コカコーラといえば、世界的なマーケティング会社として有名です。しかし、彼らは血が通っていないマーケティング戦略で売っているわけではありません。
特に日本では、ボトラーの利益を守ることが大切で、コカコーラの一見過剰なCM攻勢も、実はボトラーが売りやすくするためのイベントなのだそうです。ここにも共存共栄の考え方が垣間見られます。
これらと比較すると金融機関は自分の利益だけを取ってきたような気がします。ウォールストリートで発生したデモが世界中に拡がっていったのは、宜なるかなです。
もちろん個人でみれば共存共栄を考える立派な金融マンもたくさんいるでしょうが、そのような人たちに陽が当たらないのも、構造的な問題のように思えてなりません。
私は何も金融機関に腹を立てているわけではないのです。共存共栄を考える企業は伸び、そうでない企業は批判にさらされる。
当然の理であり、畏れるべきことだと、淡々と思うのみです。
今日の一言)共存共栄を考えることで自らも栄える。