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企業の存在理由(一日一言 #57)
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企業の存在理由は顧客の課題を解決することであり、モノを売ることではない。
●解説
いくらいい商品でも、お客様が自分とは関係ないと思っている間は絶対に買ってくれません。それどころか、アプローチしても門前払いになるだけです。
もちろん飛び込み営業が無効というわけではなく、一定の割合でドアを開けてくれる人がいるからいまだに成り立っているということは否定しません。
ただ、やっているほうからすれば、99%以上の人に門前払いを食らわされる営業法は、かなり辛いものがあります。
もっとドアを開けてもらえる営業法のほうが、営業マンもやりがいがでてくるし、会社としてもラクだと思うのです。
そのためには、モノを売ることよりも、お客様の課題解決に焦点をあてるべきだと思います。
自社の商品と関連して、多くの人が悩んでいそうなことをまず考える。次にそれが自社の商品だけで解決できるかを考える。自社の商品だけで解決できないなら、他社とのコラボレーションを考える。
コラボレーション先の候補も同じように商品単体で販売することに疲れているはずなので、喜んで話に乗ってくれるはずです。
そうすると、人を雇わなくても、営業力が自然に強化されます。
なお、お客様の課題に焦点を当てるというのは、私が言う自分軸(「誰に」「何を」「なぜ」提供するのか?)の「何を」を考えることに他なりません。
●裏解説
こちらの記事と関連します。
http://blogs.bizmakoto.jp/toppakoh/entry/493.html
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私はIT業界に長くいました。
同業界では90年代からソリューションという言葉を使っており、一部の会社は自社をソリューション・プロバイダーと自称しています。
つい数年前までは、ソリューション=パッケージソフトの販売という感じでした。今では、クラウドでしょうか?
私は、ずっとIT業界のソリューションという言葉が胡散臭くていやでした。課題解決といいながら、顧客の課題を何一つ(これは正直言いすぎですが、あえてこう書きたい)解決してこなかったではないかと思っていたからです。
ただ、じゃあなぜそうなるのかという理由がよく分かっていませんでした。
今はよく分かります。ユーザー企業側のコンサルタントを経験したからです。
その理由というのは単純でして、顧客に何が課題なのかを聞きにいかずに、自分たちの想像でソリューションを提供していたからでした。
もちろんイノベーションというものもあり、新しい欲求を喚起する商品もあります。iPadなどはまさにイノベーションですが、しかしiPadはソリューションではありません。
ソリューションと言うからには、やはり顧客に聞かないと・・・。
なお、ITベンダーの最近の広告はよくなっているように思います。懲りた会社が多いのでしょう。頑張ってほしいです。