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良いマネージャと悪いマネージャの最大の違い

良いマネージャと悪いマネージャの最大の違い

森川 滋之

ITブレークスルー代表、ビジネスライター

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マネジメントは難しい。

いろんな要素があるからだ。

交渉、調達、ファシリテーション、プレゼンテーションのようなビジネススキルはもちろんのこと、リーダーシップなどの人間系の要素もある。そのほかに人材育成のような、それこそ永遠の課題もある。

そのうえ、ドラッガーに言わせれば日々のイノベーションが大切などということになるので、途方に暮れてしまう。

ただ、「メンバーの行動を管理し、目標を達成するということ」に集中し、それ以外は人材育成なども含めて結果と割り切れば、急に見通しがよくなるのも事実だ。

今回は、このことに絞って考えて、良いマネージャと悪いマネージャの違いを明らかにしたい。

 

論を先に書くと、良いマネージャと悪いマネージャの最大の違いは、KPI(キー・パフォーマンス・インジケーター、目標達成のための中間的な指標)の設定の巧拙にあると言える。

たとえば、営業マンが10人いて、今期の売上目標が1億円という営業チームのマネージャがいるとしよう。

最低のマネージャは、10人に1千万円ずつ売上目標を持たせるマネージャだ。これはいっけん公平だが、営業マンの能力を無視して割り振っているので必ず破綻する。

悪いというよりも無策だ。

もうちょっと気のきいたマネージャなら、営業マンの能力にしたがって、少し下駄を履かした目標を割り振る。そのうえで、さらなる保険のために目標を超えたときのインセンティブも設定しておく。これは、全員が目標を達成できるとは限らないので、優秀な人にもっと仕事をしてもらうためだ。

しかし、これも悪いマネージャの悪いマネジメントの典型だと言える。

最終目標が売上なのに、KPIも売上にするのは、あまりものを考えているとは言えない。

いまどきこんなことでは目標は達成できないだろう。

 

は、良いマネージャはどういうKPIを設定するのだろうか?

僕のビジネスパートナーに商談ツール専門コンサルタントの吉見範一さんという方がいる。

彼は、高校を卒業してからレントゲン技師になろうと専門学校へ通ったのだが、事情があって中退する。それで、まずは飛び込みのフルコミッション営業をはじめた。

そこで成功した後、ほかにもいろいろな営業を経験し、その後知人と電気製品卸の会社をはじめて、自分は経営者にならず営業部長という肩書で動いた。

エリアの小売店をすべて押さえたので、新規開拓の神様という異名をもらうようになる。順風満帆に見えたが、そのエリアに大型量販店が進出してきて、取引先の大半が倒産してしまい、吉見さんの会社もそのあおりで倒産、48歳で失業者となってしまう。

ハローワークに行っても、資格もなにもない48歳の営業マンには求職がない。しかたなく派遣会社に強引にもぐりこみ、なんとか仕事にありつく。

それが、マイラインの販売の仕事だった。吉見さんは一躍トップとなる。

その実績を買われて、N社がマイラインのシェア奪回のために全国に100ヵ所ぐらいの営業所を作ったときに、雇われの営業所長となる。

その営業所は半年で、全国で断トツの売上を誇る営業所となるのだが、このとき吉見さんにはマネージャの経験はなかった。ずっと一匹オオカミだったから。

そのうえ、この営業所は営業経験のない素人がほとんどだった。

しかし、吉見さんは最適なKPIを設定することで、目標を大幅に超える成果を達成したのだった。

 

見さんの設定したKPIとは?

それがたった2つなのだ。しかも、驚くほどシンプルなものだ。

知りたい人は、以下の無料連続メール講座に書いてあるので読んでほしい。

▼無料連続メール講座 「奇跡の営業所」は誰にでも創れる
http://www.itbt.biz/333eigyo/333BFW_MS.html

 

と言いたいところだが、せっかくここまで読んでいただいたので明かすことにする。あまりにもシンプルなので、「ホントに~?」と思う人は、それ以外のいろいろなノウハウも書いてあるので、ぜひ上のメール講座を受講してほしい。

  • 1日2個所必ず訪問する
  • 訪問するときはペアで訪問し、一緒にいった相手の褒めるところを最低1つ見つける

上の連続メール講座には、ここまで明確に書いていなかったが、実際のKPIは上の二つだけである。

驚くべきことである。僕はこの話を聞いてマネジメント観が大きく変わってしまった。

飴も鞭もいらない。率先垂範もない。日報すらない(これはN社が求めるので吉見さんが"捏造"した)。高度なマネジメントスキルも要らない。

それなのに、素人ばかりの営業所が、半年後には断トツの日本一になるのだ。

もし、吉見さんが、メンバーの能力に応じてノルマを割り振って、うまくいかない者は相談に来い、などとやっていたら絶対に達成できなかったであろう成果である。

 

れでどうしてうまくいったのかは、それこそ先にご紹介した連続メール講座を転載しないと完全な説明はできない。

まあ、自分が書いたものは何でも読んでほしいというのがライターの性(さが)なので、もう一度だけ。すみません。

▼無料連続メール講座 「奇跡の営業所」は誰にでも創れる
http://www.itbt.biz/333eigyo/333BFW_MS.html

 

ただ、コツ的なことは言える。

一つだけ言えることは、吉見さんがずっとトップ営業だったこと。トップ営業がどういう行動を取っていたかを知悉していたということだ。

つまりメンバーがトップ営業と同じような行動を取るにはどうしたらいいかを考えたら、上のKPIが出てきたということなのだ。

KPIは目標を分配すれば出てくるものではない。適切な行動が取れるようにするための中間目標なのである。

あなたがマネージャだとしたら、それなりに成果を上げてきたから今の地位にあるのだろう。

だったら、下手なマネジメント指南書を読む前に、あなたがどう行動してきたかをまず洗い出すことだ。その中で、キーとなる行動を見つけ出し、それを実現するために何をすべきかを考えることだ。

そうすれば、意味不明なKPIでメンバーを苦しめることはなくなり、チームの成績は大幅に改善されるであろう。

 

くの組織が"KPI"と称して(あるいはそんな横文字でないとしても)、メンバーが適切な行動を取るのを妨げる指標を設定しているのが、今の日本の行き詰まり感の原因なのかもしれない。

つまり、考えるべき人が、きちっと考えていないということだ。その結果、日本中でちぐはぐなことをやっているのではないだろうか?

 

追記

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