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中国の王朝交代と国境紛争ぐらい押さえておくか
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今朝、近くの公園で犬(右写真)の散歩をしていたら、80歳前後の男性たちが、中国問題について息巻いていました。
「いま86歳以上の人たちは兵隊で、俺らは志願兵だった」とか、本当かどうかは確認していませんが、戦時中のことを懐かしく思い出されている様子(あんまり日本の年寄りを刺激しないでほしい)。
物騒だなあと思いつつ、どうしたらいいんだろうとも考えました。
もちろん答えは出ないのですが、最低限歴史(中国の王朝交代)と地理(中国の国境紛争)ぐらいは押さえておいたほうがいいだろうと、簡単なまとめをしてみました。
私たちがいろいろ考える上での材料になれば幸いです。
まず中国の王朝交代の歴史です。
下の表を見てください。
中国を統一した主要王朝は、宋を除いたすべてが、民衆運動がきっかけになって滅んでいます(晋は、統一力がイマイチ弱いと思い、表から外しましたが、これは王族内部の争いで滅びました)。
参考までに中華民国も載せています。滅亡年が"?"になっているのは、現在でも民国政府は台湾を実効支配しているからです。とはいえ、1949年の中華人民共和国成立をもって、中国の"王朝"としては"滅んだ"と見ていいでしょう。
そうだとすれば、これも見事に民衆運動がきっかけで滅んだということになります。僕の個人的意見なので、"参考"という形にしていますが。
さて、現在の反日運動は、民衆運動と言っていいでしょう。
どれも始まりは小さな事件だったのです。しかし、王朝を滅ぼす遠因となった。鄧小平が、天安門事件のときに非情な対応をした理由が分かります(共感はまったくできませんが)。共産党自体がそもそもは民衆運動だったからです。
どんな小さな民衆蜂起でも、中国共産党にとっては冷や汗ものだと思います。ましてや、今回のように共産党本部をとりかこんで、催涙弾を投げている状況では......。
まあ、このあたりに、考えるヒントがあるかもしれません。
とはいえ、秦や隋などの超短命王朝は別として、あの"文弱"と思われがちの宋でも300年続いていたりします。清のしぶとさなど特筆ものです。
まだ100年にもならない中華人民共和国はまだまだ続くだろうと言われると、それもそうかなという気がします。
一方で、資本主義を一党独裁で支えるのは、やっぱり限度があるようにも思います。
もう1つは、中国は日本とだけ国境紛争をしているわけではないということ。
日本も、韓国とは紛争気味だし、ロシアとはなかなか解決できない領土問題を抱えていますが、中国はそれどころではない。
まとめてくださっている方がいたので、リンクを掲載します。
▼中国(中華人民共和国)の領土問題・国境問題の一覧
http://ichiranya.com/society_culture/041-territorial_issue_of_china.php
要するに国境を接している国とはほとんど紛争があるわけです。しかも、中国が無理な主張をしているところばかりです。小さな国ばかりでなく、ロシアともインドともやっています。
迷惑している国がいっぱいいるということです。
この状況を利用して、何かできるような気が僕なんかはしているのですけど。
領土問題という意味では、独立したいという自治区もたくさんあるわけです。
昨年もウイグル自治区で反乱があり、中国政府はきっちり弾圧しています。
▼最近のウイグル自治区,ウイグル族の反乱
http://www.yawaran.net/news/weiwuerzu.shtml
やっぱり、なんかできそうな気がする。
ところで、破壊されたKFCの写真がよくテレビに出ますが、あれって日本法人が中国に進出しているのでしょうか? それとも店長が日本人?
いずれにしろ、中国ではKFCは日本企業と思われているようです(単にKFCが好きなので、腹ごしらえのために襲ったのかもしれませんが)。
まあ、中国湖南省の省長からの「省の発展のため、大型商業施設を出店してほしい」との願いに応えて出店した平和堂も襲撃するわけですから、何でもありなんでしょう。
できるだけ冷静に書こうと努めてきましたが、こういうのは、さすがに許しがたい。