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記憶力は高齢になっても鍛えられる~希望を持って生きていくために(一日一言 #71)
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学問は日進月歩だから、新しい知識を仕入れよう。それで希望が湧いてくることさえある。
●解説
最近、成功とか金儲けとかいうことにあまり関心がなくなり(妻に怒られる・・・)、ビジネス書にも興味が持てなくなりました。
ビジネス書に関心が持てなくなった理由は金儲けに関心がなくなったからだけではありません。ビジネスの基礎ってそうそう変わらないと気づいたからです。
実際、ドラッガーの『マネジメント』(エッセンシャル版ですが)を読んでいると、70代に書かれたこの本がまったく古くなっていないどころか、まだまだ現場に普及していないことに驚きを禁じえません。
こういう古典と、あとは現場でのフィードバックがあれば、ビジネスは十分だという気がします。
ビジネス本よりは一流の学者が書く、一般向けの学術本のほうが、ずっと面白く、またためになります。
たとえば、最近日本史の教科書を読み直していますが、我々が高校生だった1980年ごろと今の教科書はかなり違っています。それを知るだけでも面白い。
また、日本の社会の研究がここ30年ぐらいものすごく発達していて、農村中心だと思われていた日本社会は、実はもっとダイナミズムのある社会だったことが次々と明らかにされています。
日本人は本来は島国根性などとは無縁の海洋民族であり、また山川を駆け巡る行動的な民族であるということなのですが、私などはそういうことを知るだけで元気が出ます。
理系分野も面白く、今読んでいるのは、池谷裕二さんの『記憶力を強くする』(講談社ブルーバックス)。
私はずっと脳の神経は老化に伴って壊れていくだけだと思っていました。ところが、記憶を司る海馬の一部に増殖する部分があるとのこと。
これは歳をとっても、記憶力が強化される可能性(実際、実験でも確かめられているらしい)があるということです。
我々はいくつになっても、新しい知識を自分のものにすることができるということなのです。
希望が湧いてきませんか?
●裏解説
あえて選択基準までは示さないけれど、ちゃんとした学者の本がいいと思います。
テレビに出ているからいけない、ということはありません。テレビに出ている学者でも立派な学者はたくさんいます。ただ、テレビでしている発言はあまり参考にならないかもしれません。
テレビでは数十秒で何らかの発言をしないといけないので、どうしても薄っぺらになります。じっくり書いたものを読むべきです。
なお、『記憶力を強くする』の奥付を見ていたら、第1刷は2001年に出ていたのですね。「脳科学」という言葉に胡散臭さを感じて遠ざけていたのだと思われます。大損しました。
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私も一応営業コンサルタントのはしくれなので、金儲けに関心がないというのもどうかと思いますね(笑)。
ただ、金儲けを目的にしてもダメだというのは、はっきり言えます。それこそ自分軸が確立すれば、儲けはあとからついてきます。