行動でつくった問題は言葉でごまかすことはできない。（S・R・コヴィー）

●解説

『7つの習慣』の「相互依存のパラダイム」を読みました。

その中で、一番重要だと思ったのが、冒頭の言葉です。コヴィーが、自分のセミナーの受講者に対して言った言葉です。

このエピソードは面白い。

泊り込みのセミナーなのでしょうか。夜になると妻から電話が掛かってきて、質問攻めに会うのだそうです。今日一日何をしていたのかと。

なんで妻がそのような電話をしてくるのでしょうか？

実は今の妻と知り合ったのも、このようなセミナーを通してだったのですが、そのときこの受講生はまだ前の妻と結婚していたのだそうです。

そのあとの会話を引用させてもらいます。

「あなたは応急処置が好きですね」
「それはどういう意味ですか」
　彼は訊き返してきた。
「あなたは奥さんの頭をドライバーでこじ開けて、配線換えをして、彼女の態度を手っ取り早く直したいと思っているでしょう」
「もちろん変わって欲しいですよ。彼女に質問攻めにされるのは、もううんざりです」
　それに対して、私はこう答えた。
「友よ、行動でつくった問題は言葉でごまかすことはできない」

教訓はお分かりでしょうか？

他人を手っ取り早く変える方法はありません。まずは自分が変わる（それもすぐれた人格に）しかないとコヴィーは言いたいのです。

●裏解説

問題意識を持ち、日々すごく前向きに取り組んでいる人の中にも、手っ取り早く人に変わって欲しいと思う人はいるようです。

周囲が変わらないときは、まだまだ己の人格に問題があると考えるほうが、うまくいくケースが多いように思えます。

私はそう考えるようにしてから、とても心が安定するようになりました。