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ビジネスパーソンのモチベーションアップの条件
»2013年11月 8日
本当の人材育成:研修の現場から
ビジネスパーソンのモチベーションアップの条件
衆議院議員秘書を経て、2009年 Training Officeを設立して独立。組織行動論、心理学、教育工学、経営学等のエビデンスを用いながら、クライアントの戦略に沿った研修プログラムの構築や運営を手がけている。
当ブログ「本当の人材育成:研修の現場から」は、2015年4月6日から新しいURL「http://blogs.itmedia.co.jp/training-office/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。
研修を実施しているとよく耳にする言葉があります。
それは、モチベーションが上がらない」というフレーズです。
"モチベーション"というフレーズは普段何気なく使っていますが、そもそも"モチベーション"とは何かということを考えてみたいと思います。
【モチベーションのとは】
モチベーションの意味を聞くと、このような答えが返ってきます。「やる気!」
間違ってはいませんが、少々乱暴な答えのような気がします。
正確に定義をすると、「望むべく姿や客観的事実(目標)に対し、どんな方法や行動をとり、それに向けて行動を起こし、達成するまでやり通すような心理的エネルギー」です。ですから、モチベーションには必ず、何かしらの"目標"が存在しています。モチベーションと目標は切っても切れない関係なのです。つまり、モチベーションを促進させるためには、どのような目標をもつか、どのように目標を立てるかが重要になります。
【成果とモチベーションの関係】
それは、モチベーションが上がらない」というフレーズです。
"モチベーション"というフレーズは普段何気なく使っていますが、そもそも"モチベーション"とは何かということを考えてみたいと思います。
【モチベーションのとは】
モチベーションの意味を聞くと、このような答えが返ってきます。「やる気!」
間違ってはいませんが、少々乱暴な答えのような気がします。
正確に定義をすると、「望むべく姿や客観的事実(目標)に対し、どんな方法や行動をとり、それに向けて行動を起こし、達成するまでやり通すような心理的エネルギー」です。ですから、モチベーションには必ず、何かしらの"目標"が存在しています。モチベーションと目標は切っても切れない関係なのです。つまり、モチベーションを促進させるためには、どのような目標をもつか、どのように目標を立てるかが重要になります。
【成果とモチベーションの関係】
具体的にモチベーションがどのように成果と結びつくかを考えてみましょう。
心理学者のN・R・Fマイヤー(1955)は「成果(業績)=能力×モチベーション」という方程式で表しています。ここで注目したいのは、能力とモチベーションが相乗関係になっていることです。これは何を意味するかというと、ものすごい能力をもっていたとしても、モチベーションがゼロならば、成果(業績)はゼロということです。次に、能力とモチベーションの特徴を考えていくと、能力は身につけるには時間がかかりますが、モチベーションは上にも述べた通り、しっかりとした目標をもてば※1、短時間で高いモチベーションを有することができます。つまり、物理的・時間的な制約があるなかで、成果(業績)をあげるには、いかにモチベーションを高く持つことが重要かということがわかるでしょう。
※1)目標設定がモチベーションに影響を与えるには、様々な要件があります(目標設定理論、社会的認知理論等)。
【ハックマン=オルダムの職務特性理論】
これからは、ビジネスパーソンに焦点を当てモチベーションを促進させるための条件を紹介していきます。ハックマン=オルダムによると、人が仕事においてモチベーションが増進させられるのは、次の3つの状況に置かれたときです。
①有意義感の経験(取り組んでいる仕事が自分の価値観と合致し、意味あるものと感じること)
②責任(行う仕事におい、て実行の責任を自分自身のものとして感じること)
③結果の把握(自分が費やした努力やエネルギーが成果や結果につながっていると具体い的に把握できること)
以上の3点の状況に置かれたらビジネスパーソンはモチベーションが増進します。そのための条件として、次に上げる5つの条件(職務の特性)があります。
①技能多能性
その仕事を行う上で、どれくらい知識や技術が必要とするか。知識や技術の幅が広ければ広いほど、仕事における有意義感は高まる
②仕事一貫性
行っている仕事は、まとまりがあり一貫性があるか。一貫性が高いほど、仕事における有意義感は高まる
③仕事の有意味性
ステークホルダーに対して、自分の仕事がどれくらい影響を及ぼしているか。影響力が高いほど有意義感は高まる
④自律性
仕事の計画や遂行に対して、どの程度裁量があるか。裁量が高いほど、仕事に対する責任感は高まる
⑤仕事からのフィードバック
自分の仕事の進み具合や途中の成果に対して、具体的なフィードバックを得ることができるか。フィードバックが具体的であればあるほど、自分が投入した努力やエネルギーが成果に結びついていることを把握することができる
これら5つの条件が全部満たされていると、非常に高いモチベーションを得ることができます。逆に、5つの条件が満たされていないとモチベーションはかなり低く、成果(業績)は悲惨なものになるでしょう。
【ビジネスパーソンのモチベーションアップの条件】
"モチベーション"というと自己要因と思いがちですが、仕事においては特に、職務の特性のような外部環境もモチベーションの多寡を左右する要件になります。モチベーションが上がらないなと感じたときは、ご自身の仕事の特徴を考えてみて下さい。また、マネージャーの方は、部下の方のモチベーションが上がるように、5つの条件が満たす環境づくりを目指すのはいかがでしょうか?
心理学者のN・R・Fマイヤー(1955)は「成果(業績)=能力×モチベーション」という方程式で表しています。ここで注目したいのは、能力とモチベーションが相乗関係になっていることです。これは何を意味するかというと、ものすごい能力をもっていたとしても、モチベーションがゼロならば、成果(業績)はゼロということです。次に、能力とモチベーションの特徴を考えていくと、能力は身につけるには時間がかかりますが、モチベーションは上にも述べた通り、しっかりとした目標をもてば※1、短時間で高いモチベーションを有することができます。つまり、物理的・時間的な制約があるなかで、成果(業績)をあげるには、いかにモチベーションを高く持つことが重要かということがわかるでしょう。
※1)目標設定がモチベーションに影響を与えるには、様々な要件があります(目標設定理論、社会的認知理論等)。
【ハックマン=オルダムの職務特性理論】
これからは、ビジネスパーソンに焦点を当てモチベーションを促進させるための条件を紹介していきます。ハックマン=オルダムによると、人が仕事においてモチベーションが増進させられるのは、次の3つの状況に置かれたときです。
①有意義感の経験(取り組んでいる仕事が自分の価値観と合致し、意味あるものと感じること)
②責任(行う仕事におい、て実行の責任を自分自身のものとして感じること)
③結果の把握(自分が費やした努力やエネルギーが成果や結果につながっていると具体い的に把握できること)
以上の3点の状況に置かれたらビジネスパーソンはモチベーションが増進します。そのための条件として、次に上げる5つの条件(職務の特性)があります。
①技能多能性
その仕事を行う上で、どれくらい知識や技術が必要とするか。知識や技術の幅が広ければ広いほど、仕事における有意義感は高まる
②仕事一貫性
行っている仕事は、まとまりがあり一貫性があるか。一貫性が高いほど、仕事における有意義感は高まる
③仕事の有意味性
ステークホルダーに対して、自分の仕事がどれくらい影響を及ぼしているか。影響力が高いほど有意義感は高まる
④自律性
仕事の計画や遂行に対して、どの程度裁量があるか。裁量が高いほど、仕事に対する責任感は高まる
⑤仕事からのフィードバック
自分の仕事の進み具合や途中の成果に対して、具体的なフィードバックを得ることができるか。フィードバックが具体的であればあるほど、自分が投入した努力やエネルギーが成果に結びついていることを把握することができる
これら5つの条件が全部満たされていると、非常に高いモチベーションを得ることができます。逆に、5つの条件が満たされていないとモチベーションはかなり低く、成果(業績)は悲惨なものになるでしょう。
【ビジネスパーソンのモチベーションアップの条件】
"モチベーション"というと自己要因と思いがちですが、仕事においては特に、職務の特性のような外部環境もモチベーションの多寡を左右する要件になります。モチベーションが上がらないなと感じたときは、ご自身の仕事の特徴を考えてみて下さい。また、マネージャーの方は、部下の方のモチベーションが上がるように、5つの条件が満たす環境づくりを目指すのはいかがでしょうか?