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事前に撤退基準を設定し 赤字垂れ流しを防げ!
赤秀有為の「新規事業立ち上げのコツ」
事前に撤退基準を設定し 赤字垂れ流しを防げ!
慶應義塾大学 環境情報学部卒。IBM/Sun/PwC社にて、コンサルタント職を歴任。現在、エフィジェント社の代表コンサルタントとして、大手企業を中心に、新規事業企画・立ち上げを推進支援。
当ブログ「赤秀有為の「新規事業立ち上げのコツ」」は、2015年4月6日から新しいURL「http://blogs.itmedia.co.jp/yakahide/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。
今回は、撤退基準の話。健全な新規事業活動には 必須要件です。
●新規事業の成功確率は低い。
これは、今までのブログ記事でも何度か言及してきました。一説によると、10% の確率とか。
そもそも、新規事業は、あくまでも 投資案件。ダメそうなものは、直ちに撤退して、赤字を最小化すべきです。
いわゆる株やFX投資の損切りと同じです。後ろ髪を引かれるけど、どこかで見切りをつけないと いけません。
で、この撤退を適切なタイミングで実行すべく、事前に撤退基準を設定する必要があります。
●各社各現場、ちゃんと基準設定しているのか?
仕事柄、私自身、様々なクライアントの現場を見させて頂いております。
私の経験上では、大企業からベンチャーまで、ちゃんと基準設定している現場は皆無です。だいたい、どこの現場でも、目標は設定しているんですよね。で、毎年目標未達で、「今期は...ごめんなさい。来期こそは...がんばります!」と 繰り返しやってる。
そもそも、目標設定の意味があるのか?と疑問に思ってしまいます。特に、大企業では、体裁を繕うためだけに形式上の目標としている風潮があります。
●そもそも、現実的な基準を設定できるのか?
確かに。事業立ち上がりの将来予測になるので、これは難しいです。
特に、ターゲット市場がこれから形成されるとなったら、いろいろな不確定要因が出てきて、仮説に仮説を重ね、もう現実的な基準は厳しいですよね。
それでも、設定する必要があります。可能な限り 情報を集めて、仮説立てして、「いつ どんな状態だったら 撤退するか」の「どんな」をなるべく定量的にします。
●基準設定でもたらされる効果として...
「いつ どんな状態だったら 撤退するか」を定めると、必然的に「いつ」のタイミングで、存続か撤退かを検討する事になります。
また、(現実的かどうかは別として)定量的な基準「どんな」があるので具体的に検討を進められます。
もちろん、現状を振り返り、正当な理由によって、当初の基準を改めることは、全然有りです。
基準というベースを定めることで、具体的に考える機会が得られる。気付かぬうちに、赤字がズルズルと垂れ流しといった事にならない。これこそが重要なのです。
以上、何かしら参考にして頂ければ幸いです。
新事業推進社 エフィジェント 赤秀有為
停滞しがちな新規事業企画・立ち上げを推進支援します。
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