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タレントマネジメントの全体像

タレントマネジメントの全体像

株式会社アクティブアンドカンパニー

『個人(タレント)』と『組織』の両方に適切な刺激を与え、行動変革を促すことにより、業績向上に寄与する「組織活性化コンサルティング」「タレントマネジメントの推進」を行っています。 ・組織活性化コンサルティング事業/タレントマネジメント推進  -HR領域(人事制度/人材育成)  -診断領域  -方針・戦略策定領域  -マーケティング領域  -コミュニケーション領域  -ワークプロセス領域  -従業員情報一元管理システム

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タレントマネジメントとは、カタチの決まった人事制度のことを指すわけではない。また特別な仕掛けや仕組みを意味するわけでもない。ましてや、タレントマネジメントシステムと名の付くシステムを導入することが、タレントマネジメントを実現し、経営戦略にひもづく人材マネジメントの成功に導くわけでもない。まずこの点は抑えておいて欲しい。

 

タレントマネジメントとは、人材のタレントに着眼した、比較的新しい人材マネジメントの概念である。

 

つまり、会社組織でタレントマネジメントに取り組むということは、特別な仕掛けや仕組み、また新しいシステムを導入することなく、既存の人材マネジメント施策にタレントマネジメントの要素を練り込んでいくことになる。つまり、既存の人材マネジメント施策にタレントマネジメントの要素を練り込んでいくことになる。既存の人材マネジメント施策をタレントマネジメントの考え方で見直す作業と言っても過言ではない。そして、会社全体で個人のタレントに着眼する文化や風土を醸成し、浸透させていくのである。

 

既に、タレントマネジメントと呼ばずとも、タレントマネジメント的な要素を取り入れながら、人材マネジメント施策を執っている企業も少なくないであろう。だが、多くの場合、それらの人材マネジメント施策は、個人の能力を活かすことが目的というよりは、会社の目線から個人を活用することが目的になっているのではないだろうか。つまり、タレントマネジメントとは、会社と個人の両方の目線からタレントを活用することなのである。

 

このタレントマネジメントを実現するためには、「設計」「活用」「開発」「運用」の4つフェーズを実行していくことになる。

 
<設計>
設計とは、人材マネジメント施策全体をタレントマネジメントの観点から設計し、市場環境の変化や長期的なビジョン、企業が進む方向性に沿って微調整することを指す。個人のタレントをタレントマネジメントを行う各社の目的と照らし合わせながら定義し、活用方法を具体化していく過程である。

 
<活用>
活用とは、その名の通り、タレントを実際の仕事の場で利用したり、育成することを指す。設計段階で定義されたタレントについて、目的が達成できるように利用し、また育成を行う。活用のフェーズで重要な役割を担うのが、現場のタレントマネジャーである。タレントマネジャーとは、社員ひとりひとりに対して、日常的に接し、その人たちのタレントを把握し、評価する。多くの場合、組織の責任者が兼務することになるだろう。

 
<開発>
タレントは活用していく中で、新しいものが発見されたり、発掘されたりする。それらがタレントの開発である。この開発は、日常の仕事の中からだけでなく、日常にない新しい機会を提供することでも実現する。またこれらの取り組みは、ある個人の中に潜在的にあるタレントを発掘するだけでなく、日常、今の事業機会ではフォーカスのあたっていない個人の存在そのものを発見する機会にも繋がる。


<運用>
運用とは、タレントマネジメントの要素が落とし込まれた人材マネジメントの仕組みや取り組みを実行することである。タレントは変化する。日常の活動を通してタレントが伸びることもあれば、現状のまま維持される場合も、また逆に減退していくこともある。この日常の活動を通して、タレントの変化をみていくのは、タレントマネジャーの仕事と言える。

 
この4つのフェーズは、何れも一度行って終わりではない。「設計」「活用」「開発」「運用」を経て、変化していくタレント、また経営環境の変化に伴って、タレントを再定義(再「設計」)する。タレントに限らず、人材マネジメントそのものは、動態モデルであり、常に変化する、し続けることを前提に、取り組んでいかなければならないのである。

 

代表取締役社長 兼 CEO 大野順也


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