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無題

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荒木 亨二

ビジネスコンサルタント&執筆業。荒木News Consulting代表。業界をまたいで中小企業経営者のサポートを行う「究極のフリーランス」。2012年より、ビジネス書の執筆ならびに雑誌の連載をスタート。

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あれから2週間が過ぎ去った・・・。この2週間、私は何をしていたかのかと振り返ると、何もしていなかった。仕事のアポはリスケにし、作成すべき企画書にはいっさい手をつけず、毎日テレビの画面をじっと見つめてはボーっとしていただけである。

同じ国内に、しかも都内から車で半日もあれば行くことのできる身近な場所に、かつてない惨状が広がっている現実。いまだ冷たい泥とがれきの下に埋もれている無数の人々が存在しており、その同じ土地には、生命の危機にすら直面している無数の被災者が佇んでいる・・・。これが本当に現実なのだろうか。

あれ以降、私はずっと想像し続けている。溺死することの苦しさや、不明の家族を探す人々の言いようのない哀しみや、人生の儚さを。気付けばそんなことばかり毎日想像しているのだが、体験していない私には、やはり想像しきれない。

水が手に入らない。放射線の恐怖もある。確かに"非日常的な暮らし"ではあるが、すでに東京は安全を確保しており、私は毎日暖かな家でご飯を食べながら、終わりの見えない悲惨なニュース映像を見つめ続ける。この現実は、このギャップは、果たして人間として正しいことなのだろうか? 

平穏な時間のなかにいる自分に対しての不愉快さみたいな感情が募る。かといって何ができるワケでもない。できることから始めようとか、頑張れニッポンとかいう世間の風潮に、私は馴染めない。

今回の地震により亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈りします。被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。 

先日、近所のお寺に行ってきた。亡くなられた方々の魂が少しでも安らかになるよう、必死にお祈りしてきた。私がしたいこと、できることはそれだけである・・・。

 (荒木亨二)