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mixiメッセージとmixiバースデーがmixiをつぶす
誠編集長ヨシオカが日々考えていること
mixiメッセージとmixiバースデーがmixiをつぶす
Business Media 誠で編集長をしています。本ブログ&Twitterでは、Webメディアや紙メディア、ネットビジネス、携帯電話、非接触ICなどについての話題が中心になる予定。
6月も末になって、ようやく梅雨らしくなってきましたね。7月になる前にブログに書いておこうと思ったことがあったので、サクッと書いておきます。
●届くとうれしい......はずが
mixiに、「mixiメッセージ」という機能がある。mixiの友人同士が連絡をとったり、新しく友人申請をしたりするときに使う機能なのだが、このmixiメッセージが最近、どうも身の回りで評判が悪い。
もともとmixiメッセージはFacebookのメッセージに比べると、いわゆる「出会い系」や「業者」と言われるものが少なく(数年前は時々あったが、最近は減ってほとんど見なくなった)、これは長所といえる。そんなわけで、mixiメッセージは大抵友人からの連絡。
mixiメッセージが届くと、その通知がPCメールか携帯メールで送られる。すぐに気付くように携帯メールに通知を送るようにしている人が多い。
私などは割と、通知が来るとうきうきした気持ちで開くことが多いのだが、時々、開いてがっかりなメッセージが届く。がっかりするのは、大抵がmixiの運営からのメッセージだ。「新しい○○ゲームが始まりました!」といったmixiゲームの告知がほとんどで、mixiゲームに興味がない人間にとっては本当にどうでもいい内容だ。 mixiメッセージなんてたまにしか届かないのに、 開いた中身がこれだと、本当にがっかりする。
半面、機能変更などのユーザーにとって大切なおしらせはほとんどメッセージで送られてくることはない。わざわざメッセージで知らせてくれるなら、もっと大事なことを教えてよね、と前々から不満に思っていた。サービスを提供している運営側が、自社のサービスでユーザーをがっかりさせてどうするんだ、と思っていたら、さらに強烈なことが先日あった。
●mixiバースデーの仕様変更
6月中旬、誕生日を迎えて今年もひとつ年を取った。mixiでつながっているたくさんの友人が祝ってくれた......のだが、「mixiバースデー」という、mixiの友人の誕生日を祝う機能が仕様変更されていたために、ちょっとした騒ぎになってしまった。
mixiバースデーはもともと、誕生日を迎える友達に、デジタルデータのケーキ画像を贈れる、というサービスだった。他の友達がそれにメッセージをつけたり、飾りをつけたりしていき、大勢の友達が参加すると豪華なケーキ画像になる......というもので、私も月に数回は使っていた。mixiの各種サービスの中でも、それなりに使われていた機能ではないかと思う。
そのmixiバースデーが、6月6日に仕様変更した。「mixiバースデーは、mixiグループメッセージの拡張機能を利用したサービスになります」という告知は見ていたものの、それがどういうことなのか分からないまま、数週間がすぎた。そもそも「mixiグループメッセージ」がよく分かっていないが、グループメッセージというくらいだから、複数名で送れるメッセージのことなんだろう、くらいしか考えていなかった。
誕生日当日。携帯が10分おきくらいにプルプルと震えている。 何かのアプリのプッシュ通知だろうと思って放っておいたのだが、数時間後に画面を見てびっくりした。mixiメッセージが20通以上(!)届いていたのだ。普段はmixiメッセージなんて、週に1~2通くらいしか来ないのに......
画面を開けてみてようやく事情を理解した。これこそ、新しくなった「mixiバースデー」なのだ。 新しくなったmixiバースデーは、20人程度が参加する&画像を送れるmixiメッセージだった。 これまでの「1つのケーキをみんなで飾り付け」パターンではなく、たくさんのマイミクがケーキやかわいい動物のイラストを送ってくれている。誰かがイラストやメッセージを送ってくれるたびに、そのグループメッセージに参加している人たち全員に通知メールが送られていたのだ。わざわざ通知メールが届くから、それを見た人は私が誕生日であることを知る。そのメッセージに続けて、イラストを送ってくれる。そうするとまたメッセージと共に通知メールが送られて、ほかの友達がイラストを送り......どうやらこれを10分おきくらいに続けていたらしい。
イラストを送ってくれた人に返事を書こうとして、お礼を書きかけた手が止まる。そうだ。私がお礼を書く度にまた全員にメッセージが飛ぶのだ。うっかりお礼も書けないではないか......(汗)
1つ疑問だったのは、「このグループはどうやって作られたのか?」ということ。少し調べたらこれも分かった。 最初にお祝いメッセージをくれた人と、私との共通の友人が、自動的にグループになるのだ。今回は20人弱のグループ×2つから誕生日メッセージをいただいた。つまり40人弱の友達に、私はひっきりなしに同報メッセージと通知メールを送りつけていたことになる。
いちいち通知メールが携帯に飛ぶのだから、そりゃあ携帯が震えっぱなしのはずだ。10分おきに届いて、しかも中身は分かっているなんてほとんどスパムメールに等しい。メッセージをさかのぼって見ていくと「○○さんは退室しました」というログも。おそらく、携帯メールがあまりに頻繁に届くので、うっとおしくて退室したのだろう。自分の誕生日のせいで嫌な思いをさせてしまった、と胸が痛む。
●誕生日翌日、思わず日記で謝った
そんなわけで、誕生日翌日、私がmixiで最初にしたことは、誕生日を祝ってくれたことへの感謝と、不快な思いをさせてしまったことへの謝罪の日記を書くことだった。わたしだけでなく、私の数日後に誕生日を迎えていた他の友人も、やっぱり誕生日翌日に、mixiバースデーでメッセージをくれた友人たちへお詫びの日記を書いていた。
今のmixiバースデーの仕様では、とても友人を祝えない。なぜなら間違いなく共通の友人を巻き込んで迷惑をかけてしまうからだ。結局その後私は、誰かの誕生日が来る度に、個別でメッセージを送ったり、mixiではなくFacebookに書き込んだりしている。機能改修をした結果、そのサービスが使えなくなる。いったいだれの為の機能改修なのだろう......。
誕生日をお祝いする/されるというのは善意以外のなにものでもないのに、そこで「迷惑をかけてしまってごめんなさい」ということになるサービスはやはりおかしいと思う。さらにその後分かったのだが、ある友人は、私の誕生日のとき、あまりに頻繁に携帯に通知メールが届くので、設定を解除してしまったらしい。別件でメッセージを送ったときに「通知を切っていたので気付くのがおくれました」と書いているのを見て、「そもそものmixiメッセージの価値まで毀損されている」と思ってしまった。
このまま放置しておくと、mixiメッセージやバースデーの機能が原因でユーザー離れが進むのではないか。
mixiというサービスが好きで、さまざまな機能を好んで使っている人にそっぽを向かれてしまっては意味がない。
【6月28日 追記】このブログを掲載したすぐ後に、"今後の「mixiバースデー」通知等について"(http://pr.mixi.co.jp/2013/06/27/mixi-9.html)いう改善案が上がっていました。うーん、どうなんだろうこれ。そういうことじゃないんだけどなぁ。特に「招待メッセージを送って参加するかどうか選べるようにする」は意味がないと思うんだけど......