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「書く文具」としてのiPadを使う姿勢について
»2011年2月 9日
高瀬文人の「精密な空論」
「書く文具」としてのiPadを使う姿勢について
フリーランスのライター/編集者/書籍プロデューサー。 月刊総合誌や『東京人』などに事件からまちの話題、マニアックなテーマまで記事を発表。生命保険会社PR誌の企画制作や単行本の編集も行う。著書に鉄道と地方の再生に生きる鉄道マンの半生を描いたヒューマンドキュメント『鉄道技術者 白井昭』(平凡社、第38回交通図書賞奨励賞)、ボランティアで行っているアドバイスの経験から生まれた『1点差で勝ち抜く就活術』(坂田二郎との共著、平凡社新書)、『ひと目でわかる六法入門』(三省堂編修所、三省堂)の企画・制作。
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*出張先のビジネスホテルにて
iPadとApple Wireless Keyboardとの組み合わせがいいのは、どんなポジションもとれるということだ。
電車で、大学の教室で、喫茶店で。
状況に合わせて、キーボードと本体との距離がとれる。分離しているので、ノートパソコンのように置き場所に気を使うことがなくなる。
*大学で授業のノートをとる。
私はiPadを「Simplism iPad用フリップレザーケース」を使っている。分厚い革製のケースで大ぶりだ。正直のところ、ぴったりとフィットするApple製の純正ケースに比べてもっさりとした印象なのだが、革がしっかりしているので、フタの部分を使って、新幹線などの座席のテーブルに立てたり、座席のポケットにフタ部分を差し込んで、ヒザで本体を支えたり、いろいろなポジションでテキストを打ち込むことができるのである。
*19時30分静岡発、普通電車東京行きは、かつて「東海」「ムーンライトながら」に使われていた、JR東海の特急用車両が使われるお値打ち列車。シートのポケットに、ケースのフタの部分を差し込むと、
*このように使える。
入力にはPlainTextというアプリを使っている。これは自動的にDropboxと連携をとってくれるテキストエディタで、まず、Dropboxのアカウントをとっておくと、自分のフォルダの中に「PlainText」フォルダが作られ、自動的にテキストファイルが保存される。画面は非常にシンプルだが、Wi-fiや通信が行われている間は常に保存が行われる。帰宅した後は、PCでテキストファイルを扱うことができ、シームレスにやりとりができるというものだ。
少し長い文章を書いていると、バージョン管理が問題になる。そのわずらわしさから自由にしてくれるPlainTextは本当に便利だ。ただし挙動はいまひとつ不安定な面があり、一度、出先でシンポジウムの内容をメモしていたら、突然フォルダの中のテキストファイルが全て消去されてしまったことがあった。真っ青になってtwitterで泣き言を述べたら、「Dropboxはリカバリーできるでしょう」と指摘してくれた人がいて、帰宅してやってみたら見事回復した。問題はその1回、あとは日本語入力でたまに半角スペースが入ってしまう難点があるが、その欠点を補ってあまりある魅力がPlainTextにはあるのだ。
次回は驚きのメモアプリ、7notesについて書こうと思う。