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NEWインプレッサってどうよ?

NEWインプレッサってどうよ?

popo柿澤

免許を取る前から車が大好き!休日に車に乗らない日はない。運転好きで、お酒もほとんど飲まないので旅行に行くと重宝されます。普段はアイティメディアでフィジカルイベントの制作・運営をしてます。


東京モーターショーの直前に発表されたインプレッサ。写真が公開されるなり聞こえてくる声は「レガシィみたいじゃん!」という声ばかり...。確かに見た目は先代のレガシィ(BP/BL)に良く似ている。個人的には好きなデザインだが、確かに目新しさは...なんて思っていると、試乗車入ったから乗りに来ませんかー?とお声掛けいただいたので、早速乗ってきました!今回は、G4 1.6i-L(2WD)とSPORT 2.0i-S EyeSight(AWD)という両極端な2種類のインプレッサに試乗することができました。
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■狭い場所での乗り降りがしやすくなった!
試乗する前に説明を受けて関心したのがドアの開閉について。狭い駐車場などでの乗り降りの際、足は入るけど頭が通らないという経験をした人は多いのではないでしょうか?これは車の構造上、ほとんどの車が屋根に向かって幅が狭くなっているため、少ししかドアを開けないと、どうしても頭の部分の開き具合が狭くなる。そんな状況を克服するために、NEWインプレッサではヒンジ部分に角度を付けて、ドアの上部が大きく開くように調整されている。実際にドアを開けてみると、ドア上部が広く開くことを確認できる。インプレッサは世界戦略車にもかかわらず、駐車場が狭い日本市場を考慮した機能は実にありがたい。


■両極端なグレードは、性格も両極端だった!
正直この2台を試乗して性格の違いに驚いた。「これ、ほんとに同じ車か?」と思わされる。外見や内装こそほぼ同じように見えるが、走りはまったく別物。1.6リッターのモデルは、2WDと言うこともありとにかく軽い。停止状態からの発進時も、コーナリング中もとにかく車の軽さを感じることができる。

一方2リッターのモデルは、かなりレガシィに乗り味が近付いた感がある。特に直進安定性の面では1.6リッターモデルとは段違い。1.6リッターモデルは「フワフワ」と感じるが、2リッターモデルは「どっしり感」があり、とにかく車の動きが安定している。目隠しして乗ったらとても同じ車とは思わないだろう。


■排気量による力の差は?
1.6リッター、2リッターともに新開発のロングストローク水平対向エンジン(FB型)をベースにしたエンジン。ロングストロークにすることにより、水平対向エンジンが苦手としていた、低回転でのトルクアップに成功したエンジンである。その分、高回転でのフィーリングがいまいちになってしまったのですが、実用性を考えると素晴らしいエンジンに仕上がっている。特に1.6リッターは初搭載となる。

その力の差はスペックで見ると1.6リッターモデルが85kw(115馬力)に対し、2リッターモデルは110kw(150馬力)と結構な差がある。しかし、実際に乗ってみるとその差はあまり分からない...それどころか、1.6リッターモデルの方が出足が軽く感じる。さすがに高速道路を走るようなスピード域に達すると2リッターの方が明らかに余裕があるように感じるが、街乗りレベルならどちらを選んでも非力には感じないだろう。この感覚の差は、重量が大きく関係していると思われる。今回試乗した2台は車両重量で90キロも違うのだ。


■足回りのセッティングはさすがスバル!と言いたいところだが...
スバルは、SIシャシーになってから特にリアの動きが良くなった。それに加え、国内TOPクラスの高剛性ボディーがサスペンションの動きをしっかりと受け止める。レガシィのみならず、スバル全車種に同じ事が言え、軽自動車ですら手を抜かない足回りのセッティングには目を見張るものがあった(スバルの軽がOEM化されて非常残念)。

インプレッサも例外ではなく、特に2リッターモデルは「お見事!」の一言。この価格帯で、あの乗り味は反則レベルだと筆者は思う。しかし、若干残念なのは1.6i-L。「なんかこの車ふらつくんだよなー。特に高速域や荒れた路面で...」と営業さんへ問いかけてみると返ってきた回答は「あーやっぱりわかっちゃいます?実はリアのスタビがないんですよねーAWDではないというのも大きいと思うのですが...」と...。価格を考えれば、仕方のないことだとは思うけど、やっぱり残念。とはいえ街乗りレベルであればまったく問題ないし、約170万円~という価格メリットも大きい。しかし、長距離ドライブに出かけると疲労感がまったく変わってくると思うので長距離ドライブを楽しみたい人は、2リッターモデルをお勧めしたい。


■内装は明らかにインプレッサの領域を超えた
内装は質感が全体的に向上され、レガシィに近づいた。今までのインプレッサは、レガシィのお下がり部品が多用され、レガシィからの乗り換えでインプレッサを検討すると、どうしてもそのお下がり感が気になってしまい「やっぱインプレッサはいいや...」と、思った方も少なくないはず。しかし、今回のインプレッサは一味違う。全体的に質感が向上し、お下がり部品も最小限となっている。加えてマルチファンクションディスプレイがスバル車初搭載という目新しさもある。現行のレガシィと比べるとさすがに質感が劣るが、先代のレガシィからの乗り換えであれば、不満を感じることはないだろう。
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■スバル初搭載のマルチファンクションディスプレイとは?
他メーカーの車ではごく当たり前となってきた、インフォメーションディスプレイがスバルに初搭載された(1.6i-L以上のグレード)。後発ということもあり、情報表示量が非常に豊富なのが特徴。燃費に関する情報だけではなく、アイドリングストップ機能でエンジンが停止した合計時間や、それにより節約されたガソリンの量、VDC(横滑り防止装置)の制御状況や車のメンテナンス時期まで表示される。また、EyeSight装着車の場合は、EyeSightから得られる情報の表示機能もある。ただ、情報が豊富に表示できる分、ページ数が多くページ切り替えが面倒に感じた。
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現行のレガシィは、先代のレガシィに比べてかなり大きく立派になった。その反面、その大きさがあだとなり先代のレガシィユーザーは、乗り換えずにそのまま乗っている人も多い。それどころか5ナンバーだったころのレガシィが最高!という人も少なくない。筆者が思うに、2リッターモデルは、先代以前のレガシィに乗った人の乗り換えを意識し、1.6リッターモデルは軽さを武器に軽快な走りを求めるインプレッサに乗った人をターゲットに置いた為に両極端になったのではないかと思う。この2モデルは、乗り比べれば違いがすぐにわかると思う。購入する前にぜひ試乗して自分にあったモデルを選ぶことをお勧めしたい。なぜなら車は乗らなきゃ分からないことだらけなのだから。
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●インプレッサ G4 1.6i-L
価格:1,711,500円
サイズ:4580×1740×1465ミリ(全長×全幅×全高)
燃費:ガソリン1リットル当たり17.6キロ(JC08モード)
最高出力:85kW(115PS)/ 5600rpm
最大トルク:148ニュートンメートル(15.1キロ)/4000

●インプレッサ SPORT 2.0i-S EyeSight
価格:2,331,000円
サイズ:4415×1740×1465ミリ(全長×全幅×全高)
燃費:ガソリン1リットル当たり15.8キロ(JC08モード)
最高出力:110kW(150PS)/6200rpm
最大トルク:196ニュートンメートル(20.0キロ)/4200

【試乗協力】
 千葉スバル自動車株式会社 新港店
 住所:261-0002 千葉県千葉市美浜区新港176-2
 TEL:043-242-5111
 営業時間:10:00~19:30


popo柿澤の独り言
いやー今回は2モデル乗った瞬間に「うまいことやりやがったなー」と思いました。現行レガシィが出たとき、大きさと言い、乗り味と言い、正直「え?レガシィユーザーを見捨てたのか?」と思いましたが、ここにきてしっかりフォローしてきたな!というのが正直な感想(現行レガシィはいい意味で大人な味付けになった)。ただ、なぜ小さい排気量が1.6リッターになったのか?日本の税制を考えれば、1.5リッターで作るべきでしょ...(先代は1.5リッターだった)あと、余談ですが今回試乗した千葉スバル自動車 新港店は、スバルのCM撮影に使われた営業所です。TOKIOの山口さんに会えるかも!って会えるわけないか(笑)