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就職・転職前の予備知識 ~ 「自分の人生は自分で決めたい」人向け編

»2011年6月14日
メディアとWebと人材と

就職・転職前の予備知識 ~ 「自分の人生は自分で決めたい」人向け編

中嶋 嘉祐

理系学生向け就職情報誌『理系ナビ』初代編集長。ベンチャー2社で事業責任者として上場に向けて貢献するも、ライブドアショック・リーマンショックで未遂に終わる。現在はフリーの事業立ち上げ屋。副業はライター。現在は、MONOistキャリアフォーラムMONOist転職の編集業務等もお手伝い中。

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前回の"企業依存"な人向けの話に続いて、今回は"自分依存"な生き方を選んだ人向けの話をします。前置き&お断りは前回同様ですので、ご了承ください。


◆自分依存とは?

自分依存とは、所属する企業に依存せず、どこの会社であろうとも食っていける働き方を指します。外資系企業やベンチャーで経験を積み、会社の柱として、あるいはその道のプロとして働いている人を「自分依存な人」と呼べるでしょう。

分かりやすい例では、SEやプログラマ。フリーランスでやっていけるだけのスキル・実績があれば、会社に所属していなくても、会社で働く以上の稼ぎを叩き出せます。ただ、同じSEであっても大手のSIerに所属して「外注管理しかやったことがない」といった人は、自分依存の生き方は難しいので注意が必要です。

それ以外にも自分依存で働ける職種は多数あります。営業職であれば、会社のブランドや商品力などに依存せず、自分個人の能力で顧客をグリップできるような人は自分依存でしょう。自分で事業を回せる事業責任者/起業家も自分依存です。あるいは管理部系の職種であっても、ベンチャー企業の新規上場申請をめぐる業務を経験した財務担当者や、大規模チェーン店の大量採用の戦略・オペレーションを仕切った人事担当者なども自分依存な生き方ができるでしょう。

「手に職」と言いますが、要するにそれ。「自分はこの分野ならイケてる」という得意な仕事を持っていて実績も残している人が、自分依存な人なのです。


◆自分依存のメリット

自分依存な人は、特定の企業から必要とされる能力・専門性を持ち合わせています。30歳前半くらいまでは(よほどの不景気を除き)転職先には困りません。また、35歳を過ぎると転職は難しいと紹介しましたが、自分依存な人は「ピンポイントでこんな人」という採用企業側のニーズがあれば転職先が見つかります。ヘッドハンター/人材紹介会社などによる売り込みもしやすいので、万が一、無職になっても会社依存の人と比べて次の仕事を探しやすいでしょう。


◆自分依存のリスク

自分依存のリスク、というか醍醐味としては、自分自身のキャリアを自分で設計していく必要があります。「自分がどんな仕事をしたいのか」を常に思い描きながら、「今の会社でこのまま仕事を続けていくとどうなるのか」と考え続けなくてはいけないのです。

自分のキャリアの舵取りを自分でやらないといけないわけです。舵取りを間違えると自分の市場価値を大きく損ない、転職回数ばかりが増えてしまい、多くの企業から門前払いされる経歴になってしまうリスクがあります。

留まっているのもリスクな場合があります。現在の所属企業に留まっていると将来的に自分の市場価値を損なうと考えた場合、積極的に転職を考えないといけない場面も出てきます。
例えば財務職の場合。あわよくばベンチャーのCFOになれると考えて「上場する可能性大」と聞いた会社に転職してきたのに、業績不振になることもあり得ます。そんな場合は、早々に転職を考えた方が良いでしょう。財務の仕事をやりたかったのに経理業務ばかりが増えてしまったり、上場企業の決算・開示業務を経験できずじまいになったりと、潰しの利きづらいキャリアになってしまう恐れがありますから。


◆自分依存な場合の転職

自分依存な人の場合、転職を恐れる必要はありません。自らの市場価値が最大化されるキャリア、自分の目標を達成するためのキャリアを考え、節目節目で転職を考えていきましょう。ですが、以前に転職のデメリットについて記しましたが、必ずしも転職はポジティブな影響ばかりではありません。できれば2~3年程度は1つの会社に留まり、一定の成果を残すまでは次の会社への転職は考えない方が良いでしょう。

自分依存の生き方を選んだとしたら、できるだけ早めに30歳、40歳、50歳になった時のキャリアについて思いを馳せるようにしましょう。自分の求める仕事に就くためにはどんなキャリアを積めば良いのか、各業界・職種に詳しい人材紹介会社の人に会って、話を聞いてみるのもオススメです。
今回のブログ中でも多少書いてきましたが、「これくらいの年齢で○○職で採用するなら、××の経験を持っていてほしい」という要件はだいたい決まってきます。その要件を満たせるようなキャリアを歩めているか、確認しながら年齢を重ねていく必要があるのです。

最近のドラクエでは、上級職に転職する時にはただレベルを上げるだけではダメで「スライムをスーパーハイテンション状態のドラゴン斬りで5匹倒す」「メタルスライムを魔結界を唱えたキャラで3匹倒す」といった条件が付いてきますよね。年を食ってからの転職もそれと同じ。上級職・専門職への転職を考える時には、いろいろと条件を満たしていないと書類選考の段階でNGにされてしまうのです。

ですから、自分の生き方が何となく定まってきたら、将来的にどんな経験が必要になるのかを早めに認識し、その経験を積めるようにキャリアを積んでいくこと。そんな視点を持った上で転職を考えるようにしてください。


◆自分依存に対する私見

自分自身、現在はフリーランスなので、まさに自分依存な生き方の真っ最中です。

この生き方を選んで良かったなと思うのは、企業と自分が対等な関係なんだと感じられるようになったこと。正直、新卒で入った会社では「会社・上司からの評価が悪かったらどうしよう」といった不安を抱えていまして、それが大きなストレスでした。それが今では(フリーランスなので当たり前と言えば当たり前ですが)そんなストレスとは無縁の生活を過ごせています。

極論を言ってしまえば、自分依存な人とは自分の仕事(=アウトプットという意味で)に自信を持てる、端的に数式で表すと【仕事でのアウトプット(or 市場価値)】≧【もらっている報酬】な人だと考えています。
前回の記事でも未整理なまま書いていたところがありますが、大手企業で働く人の中にも自分依存な人は居ますし、中小企業・ベンチャーで働く人にも企業依存な人は居るわけです。

うろ覚えでディテールは違う気がしますが、「仕事に人生を捧げろとは言わないけど、給料をもらっている以上、金額以上の仕事はしてるって言えた方がカッコイイよな」というようなことを、新人時代の上司から言われた記憶があります。まあ、個人的な美学ではあるんですけど、僕はそんな生き方がカッコイイと思ったので、今のような生き方を選んでいるわけです。


※ 次回はなんで会社依存だとか自分依存だとかいった話をしてきたのか、取り上げる予定です。しばらくつまらないネタが続くかもしれませんが、今回のシリーズ?を超えた後、自身の経験+業界の裏側を知る者として実用的な転職ノウハウを記していくつもりです。今後の展開に興味を持っていただける方は、Twitterフォローいただけるとうれしいです。




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