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閉塞感の正体(6)閉塞感が社員に与える影響《1》
»2013年8月20日
未来の人事を見てみよう
閉塞感の正体(6)閉塞感が社員に与える影響《1》
人事・組織領域を専門とする経営コンサルティングファーム、クレイア・コンサルティングの広報・マーケティングチームです。
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2012年12月7日に発表しました、同年6月に実施したビジネスパーソン1,000人を対象とした意識調査の解説6回目。前回までは閉塞感を生みだすメカニズムに焦点を当ててきましたが、今回は閉塞感が社員に与える影響について見ていきます。
閉塞感が社員に与える影響《1》職務意欲の低下
社員が企業内で閉塞感を感じ続けた場合、閉塞感は社員にどのような影響を与えるのでしょうか?
連載第1回目で「閉塞感を感じている」と回答したビジネスパーソンは4割を超える、という調査結果をご紹介しました。この結果を基に、「閉塞感を感じている」と回答した40.2%の回答群を「閉塞感がある会社(で働くビジネスパーソン)」、「閉塞感を感じていない」と回答した20.2%の回答群を「閉塞感がない会社(で働くビジネスパーソン)」に分類し、両者がどのような心理状態にあるかを調査しました。
まずはじめに、「閉塞感を感じている人」と「閉塞感を感じていない人」における職務意欲の違いに着目をすると、以下のような結果が見られました。
「閉塞感がない会社」の場合、「今の仕事に対してやりがいを感じる」と答えた人の割合は85.1%であるのに対し、「閉塞感がある会社」では、「今の仕事に対してやりがいを感じる」と答えた人の割合は40.5%となりました。
更に、「今の仕事では、新しいことに挑戦したり、新しいものを生み出そうとする気持ちがわきにくい」との設問の回答結果からは、
「閉塞感がある会社」では、新しいことへの挑戦意欲も低い状態に留まる傾向があり、「新しいことに挑戦しよう」「新しいものを生み出そう」という意識を持っているの社員は1割程度しかいない事が明らかとなりました。
前回のエントリーでも
「チャレンジが奨励されていない組織」では、6 割以上の社員が閉塞感を感じているという傾向が見られました。誰もリスクを取ろうとしない組織では、仕事の進め方に変化が生まれず、結果的に閉塞感を招いているのではないかと考えられます。
という傾向が見られ、両方の結果を踏まえると、新たな試みが推奨されない「閉塞感がある会社」では社員が身動きの取りにくさを感じ、何か新たに挑戦しよう、とういう意欲を失わせているのではないかと考えられます。
閉塞感が社員に与える影響《2》達成意欲の低下
次に、「閉塞感がある会社」と「閉塞感がない会社」では、達成意欲にどのような違いが見られるのか見てみます。
上図は「今の状況では会社の目標を達成できなくても仕方がないと思う」という設問の結果です。
この結果から、「閉塞感がある会社」では「会社の目標を達成できなくても仕方がない」と考える社員が5割以上を占めており、会社目標を何とか達成しなければならない、という意識が希薄な状態にあることが分かりました。
更に、現在担当する仕事に大きな障害がたちはだかった際、その障害を乗り越えようとする意欲があるかどうかについても尋ねると、
「閉塞感がある会社」では、「閉塞感がない会社」に比べ、障害を乗り越えようと努力しようとする人の割合が少ない結果が見られました。
チャレンジが推奨されていない組織の社員たちは、急に"何か新たな打開策を打っていけ"と言われても何から手をつければいいのか分からないのではないかと考えられます。
その結果、目標達成のため、また障害を乗り越えていくために何か新たに手を打たなければならない、という感覚が生まれにくいのではないでしょうか。
今回は「閉塞感」と「職務意欲の低下」、また「達成意欲の低下」について見ていきました。次回以降も閉塞感が社員に与える影響の解説を続けていきます。
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