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"変化"を続ける日本人

"変化"を続ける日本人

赤沼 悠介

外国人をマーケティングリサーチのモニターとして提供する事業を展開後、新たなステージに突入する。

当ブログ「海外リサーチから見えてくること -日本人と外国人-」は、2015年4月6日から新しいURL「​http://blogs.itmedia.co.jp/global_reseach/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。


■絆を大切にするようになった日本人
最近の新聞を読んでいるとみんな人とのつながりを大切にし、絆を大切にしていることが頻繁に書かれている。旅行の目的が両親との時間を共にするためとか、である。

みんなモノや製品が自分たちを本当の意味で幸せにはしてくれないと感じ始めているのであろうか。モノよりも目に見えない「人とのつながり」や「絆」というものこそが自分自身が幸せになるための手段であると考えているのかもしれない。特に震災後には結婚するカップルが増加したというし。モノよりもコトを大切にするようになったのは物欲の果てに見つけ出した真実のようにも感じる。新しい価値観を見つけ出すことで心の安定を図ろうとする。そういう意味では一つ成長したのだろう。

ともあれ、日本人はモノ的なものよりもエモーショナル的なものに価値を見出すようになってきた。製品を持っているかどうかは重要ではなく、それを持つことで自分がどう感じるかの方が大事なのである。今の日本人は大切な人と一緒にいる時間を大切にし、その絆を深めようとする。その深まった絆こそが、今の人々が求めていることなのだ。これはこれで素晴らしいことだと思う。これらは日本人が変化してきた部分だ。


■同質を「良し」とし続ける日本人
また、逆にあまり変化していない部分もあるように感じる。日本人ほど社会主義的な国はないと言われるくらい皆が同じような考え方をする。多くの人が絆を大切にするようになり、その考え方に多くの方が好感を持っているのはよい例だ。

これは、日本特有の現象だ。外国ではここまで同質性が現れることはない。個人個人がそれぞれ異なる考え方・感情を持っていることが認められているからだ。この性質だけは、いつになってもあまり変化していないように思える。もちろん、昔よりは多様化してきたような気がするとは思うけれど、異質なものに対しての許容範囲は未だ狭い。


■日本人はどうなりたいのか?
こう考えると日本人は昔からある「同質性」というものを引き継ぎながらも、様々な形で時代に合わせ変化してきたのだろうと思いを馳せたりする。今までどんな変化を経験し現在の精神性までたどり着いたのか。詳しくは分からないが、ここにいる自分たちは間違いなくその精神性を受け継いでいるのだ。そんなことを思うと感動さえする。

でも、なぜ今変化したのだろうか?モノが溢れる時代になったからだろうか?それもあると思うが私はネット社会の発達も大きな力を発揮したのではないかと思っている。

今の世界は、ネットで簡単に同質な人間と交流することも出来る、と同時に異なる人間と交流することも出来る。それは、今まで時間をかけて行ってきたことが一瞬にして可能になる世界である。これは、今まで地理的に遠かった人など様々な人と関わることで自分たちの精神性をとても早く発展させる可能性があるということだ。

人間が変わる時は、今までとは異なるものに触れてたときが多いものだ。同じような人と関わるのは、安心するが変化を促すことはあまりない。むしろ、現状に満足する傾向の方が強いと思う。でも、異なるものに触れる時、自分の中に何かしらの変化が生まれる。今までとは違うことをしたいと思うようになる。

ネットの発達により、以前より人は変わることが出来る可能性が高くなった。極端な話であるが『変化は自分自身で起こすもの』という認識が一般に定着する日も近いのではないかとさえ思えるほどだ。変化を起こすには、受け身ではダメだ。それは当然だが、この認識が一般の人にまで浸透した日本というのはどのようなものなのだろうか。想像するだけでもワクワクする。

いずれにしても、なりたい自分になれる可能性は昔よりは高くなっていることは間違いない。





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