さて、誠ブログさんから出されたお題の「就職活動」。今回は、グローバルな今、ちょっと外に目を向けてみました。
働きたい企業の国籍ランキング(2006年3月 中国の学生を対象に ヘイグループが行った調査)
|
日本 |
欧米 |
韓国 |
香港・
台湾 |
中国 |
働きたい企業の国籍 |
5 |
1 |
2 |
3 |
4 |
効率経営 |
2 |
1 |
3 |
4 |
5 |
報酬 |
3 |
1 |
2 |
4 |
5 |
成果主義 |
3 |
1 |
2 |
4 |
5 |
研修制度 |
3 |
1 |
2 |
4 |
5 |
方針の透明性 |
3 |
1 |
2 |
4 |
5 |
キャリア開発 |
4 |
1 |
2 |
3 |
5 |
職場環境 |
4 |
1 |
2 |
3 |
5 |
権限移譲 |
4 |
1 |
2 |
3 |
4 |
異文化の受け入れ |
5 |
1 |
3 |
2 |
4 |
社会貢献 |
5 |
1 |
4 |
3 |
2 |
(プレジデント2007年3月5日号 職場の人間学 「世界の働きたい企業ランキング」日本はなぜ不人気なのか)
上記の調査は、約5年前にコンサルティング会社、ヘイグループが、中国の学生を対象に行った調査だそうです。恐らく、中国の学生の中でも、グローバル企業を視野に入れて活動ができるレベルの学生さんにアプローチしたのではないでしょうか。
欧米企業は全般、アジア圏は国別で企業を比較しているので、緻密なデータとは言い難いですが、全体の傾向は良くとらえていると思います。母国であるはずの中国と、グローバル企業でありながら言葉が通じにくい(英語が話せない)日本企業が不人気。
しかし、仕事をする上で必要な要素への評価は、社会に出ている私たちから見ても、「そうだろうな~」と言える内容だと思います。ちなみにこの調査には、企業ごとのランキングもあったそうで、上位50位に入っていた日本企業は、22位のソニー、41位の松下電器産業(現パナソニック)のみ。他のアジア圏企業よりも評価は低かったそうです。とほほ。
・・・と、嘆いてばかりいても仕方ない。せっかくなので、50位以内に入った日本の企業を調べてみましょう。
そもそも「働きたい」会社とは?
ソニーのスタートは、1945年。37歳の井深大氏が、長野県の須坂から仲間と一緒に上京し、ひび割れたコンクリート、割れた窓ガラスで、吹きさらしの一室からでした。取引先がゼロな状態で、井深氏が貯金を取り崩して仲間に給料を払い、会社を存続させるために自分達にできる仕事で、需要が見込めたのが"ラジオの修理と改造"。
こんなことからのスタートでした。
松下電器産業(現パナソニック)は、松下幸之助氏が作ったソケットを上司に見せたところ「使い物にならない」と酷評され、それでもどうしても"ソケットで認められたい"というこだわりと、"いずれは自分で身を立てなければ"との思いから、1917年に独立したことがきっかけでした。
井深大氏も、松下幸之助氏も、この時に、まさか自分の会社が"世界の人から働きたい会社"と言われるようになるとは思ってもみなかったことでしょう。
「働きたい会社」を作るには?
「働きたい会社」をつくること、それは実は簡単なことです。井深大氏や松下幸之助氏のように、今与えられた仕事で、とにかく精いっぱい、取引先や仕事の関係者に、「○○さん(会社名、個人名でも)がいないと困るわ~」というレベルで、取り組むことです。
もしかしたら、そうした取り組みをするのは、このブログを読んでくださっているあなたかもしれません。
しかし、あなたが評価され、相応のポジションを得ることができれば、少しずつ会社を良くしていくための権限が手に入れられるのです。先にご紹介したような、コンサルティング会社の評価指標にあるようなことが、今はできていなくても構わないのです。将来、良くしていくことが、あなたの仕事になるからです。
今は、国内外を問わず人気企業ランキングに上がっている企業の多くが、実際には、非常に厳しい現実に直面しています。ご紹介した2社も最近の報道を見る限り、非常に厳しい局面を迎えています。その課題を乗り越えることは、一見とても難しく見えますが、実はシンプルに考える方が近道になります。「○○さんがいないと困るわ~」と言われるような仕事に、一人ひとりが取り組んでいくことです。
そう考えれば、今、既に評価されている会社も、そうでない会社も、状況はそう変わりありません。それよりも将来、他の人から見た時に「働きたい会社」を作っていくことが大事なのです。
今日のまとめ
私の身の回りにいる"自分が働きたいと思える環境"を手に入れていらっしゃる、組織の中の人、自分で会社を興した人、独立してフリーで仕事に取り組んでいる人、その誰もが、「○○さんがいないと困るわ~」というレベルで仕事をされています。そして、少しずつでも自分も一緒に働く仲間の環境も良くしていっています。そうした皆さんの働きぶりを見て、本稿をまとめてみましたがいかがでしたでしょうか?
また、就職活動中の方は、「この人の働きぶりは凄い」という人にめぐりあえるといいですね。そのような人と一緒に働く機会に恵まれることは、長い目で見ると多くのモノが得られるはずです。
今年もあと2ヶ月。1日、1日、充実させていきたいですね!
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(参考情報)
プレジデントロイター 2008年10月6日
http://president.jp.reuters.com/article/2008/10/06/615E58D0-8DFF-11DD-B05F-50023F99CD51.php
ソニー(History):http://www.sony.co.jp/SonyInfo/CorporateInfo/History/SonyHistory/1-01.html
パナソニック(社史):http://panasonic.co.jp/history/chronicle/1894-01.html