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たばこをやめたい人のために

たばこをやめたい人のために

原田 由美子

HRD(人材育成)サービスを提供するコンサルティング会社の代表です。

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私の夫君は愛煙家のため、海外出張中の弟に、お土産にタバコを依頼しました。「これでストックが出来る」と、喜んでいたのもつかの間。吸いたい気持ちが減退中。一体何が起こったのでしょうか?

 

井の中の蛙大海を知らず

夫君がいつも吸っているたばこが100円以上値上げされるため、"免税店であれば、どこでも安いはず"という思い込みから、ストック用にお土産を依頼しました。無知とは恐ろしいものです。

弟はお土産を手渡しながら次のように言いました。「お兄さんがいつも吸っているやつ、オーストラリアでは今、1箱1500円ぐらいになっちゃってるんだよね。で、免税店で買ったんだけど、オレ、1500円から比べると安く感じちゃって、日本で買うより高いのに買ってきちゃった」

そして手渡されたたばこのパッケージを見ると、なんと、たばこでボロボロになった歯が並ぶ口の写真。見るだけでげんなり・・・です。まるで、"これでもあなたは、吸い続けますか?"と言わんばかりです。

日本で300円台のたばこが、オーストラリアでは1500円で、なおかつめちゃくちゃ気持ち悪い写真付き。日本にいると、100円のたばこの値上げで大騒ぎですが、海外ではもう全然違った価値観になっているんですね。さすがの夫君も目をそむけています。たばこの箱を持つたびにブルーな表情に。なんでこんな気持ちの悪い写真が載っているのでしょうか?

 

オーストラリアのたばこ事情

オーストラリアでは、2010年4月29日に、喫煙率減少を目指した政策の一環として、世界で初めてタバコのパッケージにロゴやマークの印刷を禁止し、銘柄に関係なく、画像などで喫煙に対する警告だけを印刷した統一パッケージを2012年から義務付ける新法案を発表した。(AFPニュースより)

現在、"警告つきパッケージ"から、"白くて何も書いていないパッケージ"が検討されているようですが、オーストラリアは、喫煙率を下げる取り組みで、先進国だったんですね。

弟が買ってきたタバコのパッケージには、まだブランドのロゴやマークが印刷されていますが、パッケージの一部に気持ちの悪い写真がついています。(見てみたい方は、参考情報欄を)実は、オーストラリアでは、次のような取り組みをしているそうです。

たばこが原因でがんに侵された体の一部の写真をたばこの箱に印刷するなど禁煙運動を推進した結果、ABC放送(電子版)によると、喫煙率は07年に16・6%まで下がった。政府は18年までに10%以下に減らすことを目指している。(シドニー共同2010年5月7日配信)

写真の効果は絶大ですね。吸う気が失せるようです。

今回の値上げで、"たばこをやめたい"と思っている方は、オーストラリア方式で、気持ちの悪い写真を自分のタバコに貼ってみてはいかがでしょうか?

それにしても、グローバルで見ると、日本の違った面が見えてきますね。

(参考情報)

気持ち悪いパッケージを見てみたい方は下記のサイトをどうぞ。(色々なバージョンがあるそうです。 

 http://www.afpbb.com/article/life-culture/health/2722376/5686105