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英語化への道【東京渋谷編 後編】

英語化への道【東京渋谷編 後編】

柏野 裕美

1975年生まれ。大阪 → シンガポール → 今、東京。2007年に帰国し、外資系ITベンチャーで広報を担当。2013年に独立。PRコンサルタント、文筆業、地域再生プロジェクト、英語学習分野で活動中です。

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 前回の、私の英語化への道【東京渋谷編 前編】では、英語学習にスイッチが入り切らない人への処方箋とも言えそうな、仕事で使うノートの最後のページに身近なフレーズを手書きで書きこむお話をしました。私も実際にやっていることですが、気になったらその時、その場で単語を書いておくと覚えるきっかけになるのです。詳しくは、【東京渋谷編 前編】をご覧ください。

 さて、今回は、ライティングについてお話しようと思います。満足に英語で会話できないのに外資系に入ってしまった場合のサバイバル術にもなるかもしれません。

■週に一回、英語でレポートを作る
 英会話力に自信をもてなかった私は、頼まれてもいない「Weekly Update」(いわゆる週報)を英語で書いてメールで報告していました。
 週報は、プロジェクトごとに週ベースでどこまで進んだのかを記録に残すことで、アクションプランを立てられるメリットがありますよね。営業や事業開発などプロジェクトを推進している人なら大抵の方がやっているだろうことだと思います。しかし、私の場合は、コミュニケーションをカバーするために「Weekly Update」を活用していました。

 英語の文章は読解できるけれども、いざ書くとなると大事なことが漏れていたり、伝わりにくい文章を書いてしまうミスは多々あるものです。文化的にどこまで相手を理解できているかで、書き方は変わってきます。日本人同士のメールのように行間を読んでもらえることはありませんから。

 まず、ミスのない英文レポート作成方法として、日本語でサマリーと各ポイントを箇条書きにします。それを英語になおしていきます。私は、このプロセスをとても大切だと考えています。なぜならば、レポートなど目的や意図があって何かを伝えるわけですから、正確さを最優先する必要があるからです。日本語で書いたことを、漏れなく英語でカバーできていれば、多少下手くそな英語でも、ベースは伝えることができるのです。

■ライティングに役立つツール
 ここでは、私が英語で文章を書く時に使うツールを紹介します。日本語で文章を書いているときも、漢字を間違えていないか、正しい言葉を選択しているかを調べることありますよね?英語で書くとなるとその作業はなおさら必要ですし、疑問に思ったことやわからないことはその場で調べることが上達への一歩になります。

ロングマンの辞書
単語の意味、動詞であれば「動詞+前置詞」などのイディオムをざっと目を通して使えそうな表現を探すのに役立つ。

アルクの英辞郎
単語の意味よりも、類義語や用例をながめて単語の選択がそこそこよさそうかを調べるのに便利。

オックスフォード実例現代英語用法辞典
「next」と「the next」ってどう使い分けるのか、「a lot of」と「lots of」の違いはなんなのか、などの小さな疑問から否定構文など文法まで幅広くカバーした一冊。

例えば、「a lot of」と「lots of」は大した意味はないけど、形式張らない語法に属するので、フォーマルなシチュエーションでは、「a great deal of」「a large number of」を使った方がいいと教えてくれるなど、説明もきめ細やか。

NHKラジオ講座 実践ビジネス英会話
タイトルどおり、ビジネスで使える英語表現が満載。毎号、内容が最近の身近な話題やトレンドがベースになっているので、話題ごと話のネタとしても使えるし、話の流れに合った英語表現も一緒に学べる。NHKラジオ講座の中でも「実践ビジネス英会話」はイチオシ。


■やっぱり継続が大事
 私の場合は、「Weekly Update」があったので、少なくとも週に一度はがっつりとライティングの練習ができていました。みなそれぞれに英語を必要とする環境やシーンは違うのでやり方も変わってくると思います。そして、その環境にあったコミュニケーションの取り方は必ずあります。
「これだけは絶対カバーしておかないとやばくなりそう」なことをきっかけに英語力改善を始めてみてはいかがでしょうか。

 ちなみに「Weekly Update」を書きはじめて1年が経った頃、2010年3月に受けたTOEICスコアは935点でした。TOEICを受けているとき、わからないところがいくつかあり、そこが不正解だったのではないかと思います。

自己紹介として、私が英語を学ぶ過程で大変だった時期と取り組んだことを大阪編、シンガポール編、東京編でご紹介してきました。

この先は、バイリンガルな日々の中でのこぼれ話や紹介しきれなかったエピソードなどをお話していきたいと思います。