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今できることは、「がんばり過ぎない」

今できることは、「がんばり過ぎない」

吉崎 寛

「ニヤニヤ」を追求する団体「にやや会」を設立。ブレストしたり、勉強したり、知的生産活動を通して生まれるニヤニヤを世の中に還元しようと奮闘中。そんな日常に潜むニヤニヤを記事にしていきます。ニヤニヤできるコラボをしてくださる方も絶賛募集中です!

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3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震。
その規模の大きさに驚愕すると共に、被災地の方々の一人でも多くの命が助かることを祈っています。
大学、大学院生活を仙台で送った身としては、ニュースを見るのが本当に辛いです。まだ連絡の取れない友人もいます。どうか無事でいて欲しい、と願うばかりです。

ただ、幸いにして僕は関東に住み、被害の直撃を免れました。いたって元気。
この土日、自分に何ができるのか考えました。

結論は、「一気にがんばらないこと」

初動の対応は、世界から絶賛される素晴らしさでした。11日は帰宅難民になりましたが、たくさんの方のご好意に支えられて無事に夜を過ごしました。
本当に、日本に善意が溢れている日でした。家に帰ってからこのまとめを読んで、自分の受けた好意を思い出してボロボロ泣いてしまいました。日本人であることを本当に誇りに思います。


しかし、未曾有の大災害の発生直後は、言ってしまえば「お祭り状態」。全員がこんなハイテンションでずっといたら、疲弊して倒れてしまいます。
本気出して頑張るのも、人それぞれタイミングが違うと思うのです。
今全力でがんばっているのは、最前線で救助に当たっている自衛隊の方々や、原発の現場のエンジニアの方々など、本当に必要な部分に対するスペシャリストの方々。
我々一般人に同じことはできません。一般人のボランティアが今現地に入っても食料を浪費するだけです。

だから、安全なところにいる人は、はやる気持ちを抑えて今は力をためませんか?


復興には、長い長い時間がかかります。必要なのは持久力。
今は元気でも、絶対に徐々に疲れてきます。全員同時に疲れてしまっては、荒れてしまいます。

NZの地震でも、時間が経過するにつれ、ストレスによる家庭内暴力が増えたとの報道がありました。
日本人のモラルの高さ、助け合いの精神を長く持続するためにも、今は特別なことをせずにいるというのも選択肢の一つだと思います。
今がんばってくれている人が疲れたときに、バトンタッチできる控えがいないと続かないですから。

それともう一つ、「殺到することの弊害」もあるのではないか、と個人的には思います。(自分で考えていることなので、ソースはありません。正確性には欠けるので参考程度に捉えて下さい)
直接的にできることがないので、間接的な献血や募金をする気運が盛り上がっています。しかし普段そんな大人数を一度に受け入れる体制を整えていないところに殺到してしまえば、システムがパンクしてしまうのではないでしょうか。

こちらは地震発生直後のあるコンビニの店長さんのブログの記事です。殺到するお客様への対応が如何に大変かが生々しく語られています。

一週間後でも、二週間後でも、一ヶ月後でも、援助が必要なことに変わりはないし善意は届きます。ピークをずらすことで処理にあたる方々の負担を減らすことができるし、安定的な供給につながるのではないでしょうか。


絶対に復興すると信じながら、普段と変わらない生活をすることも重要だと思うのです。全員がボールに群がってはサッカーはできません。いつも通り仕事をして経済を回すこと、特別なことをせずに普段の生活を維持する、それが今できることなのかな、と思っています。

被災地の方々はずっとずっと辛いわけで、支えるべき周りの人間が荒れてしまっては元も子もないですから。