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石巻復興プロジェクトの立ち上げに行ってきた

石巻復興プロジェクトの立ち上げに行ってきた

吉崎 寛

「ニヤニヤ」を追求する団体「にやや会」を設立。ブレストしたり、勉強したり、知的生産活動を通して生まれるニヤニヤを世の中に還元しようと奮闘中。そんな日常に潜むニヤニヤを記事にしていきます。ニヤニヤできるコラボをしてくださる方も絶賛募集中です!

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震災からおよそ1ヵ月後の4月13日、石巻復興プロジェクトの立ち上げに参加してきました。

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石巻から東京に現状を伝え、新しい動きを起こすためにやってきたTさん。東京にいる石巻出身の方。直接の関わりはないけれど何かしたい、と思って参加している方、様々ですが総勢20名超。

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最初は、現地がどうなっているのかという報告。その一部、余り報道されていない部分を載せたいと思います。

○住環境について

避難する場所にも複数の環境があります。自宅に残る人。避難所に行く人。避難所の中でも、教室と体育館に別れ、車の中で過ごす人もいます。

■震災直後の避難所

教室は入れて20人くらい、暖房も効くので体育館に比べればずっと快適です。しかしキャパはそんなに大きくないため、お年寄りや身体の不自由な人などが入ります。

教室に入れない人は体育館で過ごしますが、暖房がなく非常に寒かったそうです。また、車で過ごす人も多く、暖房が効いて暖かいので比較的快適だそうです。

■震災5日後

徐々に体育館でのプライバシーの守られない生活にストレスが溜まり始め、車で過ごしていた人はガソリンが切れて体育館に移動しようとしますが、それは身勝手なのではないかと体育館住民と対立がしばしば起こったそうです。

■およそ1ヶ月後

学校が始まるため教室で生活している人は退去せざるを得ず、体育館に移動したりして避難所の統廃合が進みました。キャパが不足し、さらに住環境が悪化。

■自宅避難

避難所と比べればずっと快適で、避難所にいる人からの視線が痛いそうです。だから、少し救援物資をもらいに行きづらいことも。また、救援物資は直接自宅には配給されません。どの家に人がいるのか、把握できていないためです。なので、自宅で待機している人は食料調達に難があり、徐々に辛い状況になってきているそう。

※4月の中旬の話なので、現在はまた話が変わってきていると思います

今一番懸念していることは、病気のこと。
ヘドロが乾燥して宙に舞い、それを吸った人が肺炎になったり、傷からばい菌が入って破傷風になる人が増えているそうです。
4月の時点でこの状況なので、夏になったら伝染病が危惧されます。
加えて、津波で運ばれてきた魚が腐ってひどく臭いそうです。早期の解決が望まれます。

○ボランティアについて
4月の中旬の時点では、まだご遺体の捜索が行われておりガレキの撤去は自衛隊やレスキューの方などスペシャリストに任せるしかなく。
シロウトでも可能なのは、浸水した家屋のヘドロ掻きと畳上げ。
梅雨前に畳を上げておかないと、このままでは家の中がカビだらけになってしまうそう。
家具を出して、畳を上げて、ヘドロを掻き出して、という作業はかなりきつい肉体労働だそうです。1軒きれいにするだけでも3日以上かかってしまうそうで、人手は足りていません。
できるだけまとまった日数きてくれることを現地は望んでいます。1日だけでは、引継ぎで時間もかかり、作業を覚えた頃には終わってしまうので。
ちなみに、ボランティアに向かう場合は必ず現地と連絡を取る必要があります。受け入れのコントロールだけでも大変なので。何も調べずに行くと迷惑だけかけてかえる...なんてことにもなりかねません。

たとえば、こういったサイトがあります。

石巻災害ボランティアセンター

http://msv3151.c-bosai.jp/group.php?gid=10163

この日は現状の共有と、今後やっていくべきことのブレストをして終わりました。(既に動いていることもあって、単に私が書くのが遅いだけです)

今回、ここに載せたことが石巻全体を表しているわけではありませんので、その点はご了承ください。しかし、現地の人を通して得た情報は、メディアによって報道されている内容とは少し視点が違います。今後、そういった情報や復興プロジェクトの活動内容をこの場をお借りしてお伝えしていきたいと思います。