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冴えないままに30歳を過ぎてしまったサラリーマンが考える、これからの働き方

冴えないままに30歳を過ぎてしまったサラリーマンが考える、これからの働き方

細島 誠彦

株式会社TransamManagementSystem代表取締役。 中央大学法学部卒業後、ベンチャー企業その他企業の経営企画室長、管理本部長、CFO、取締役を歴任。経営戦略構築、マーケティング戦略構築、新規事業の立ち上げや財務戦略、M&Aなど、企業の参謀業務に従事。

当ブログ「細島誠彦ブログ【参謀の戦略眼】」は、2015年4月6日から新しいURL「​http://blogs.itmedia.co.jp/hosojima/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。


【成長力30歳限界説】

『30歳までに芽が出なかったら、もう駄目だな』
と、私は若い社員に冗談っぽく言う。
冗談と受けとっている社員もいるだろうが、実は十分本気である。

「エンゼルバンク」というマンガにいい言葉が書かれていた。
『30過ぎたら利息で暮らせ』
つまりは、30歳になるまでに元金となり得るだけの実力と結果を残し、
30歳過ぎたら、その能力だけで生きていけるということだ。
30歳までといえば、大学を出てから8年足らず。
まさに死に物狂いで頑張らなければ
元金となる実力と結果を残すことはできないだろう。
ただ、それができれば、残りの人生を利息で生きていける。

私が30歳までと言っているのは、
頭の柔らかさや動きの早さ、吸収力などから考えて、
目安として30歳と言っている。
それを超えると、頭も硬くなり、プライドなど余計なものもついてきて、
動きも悪くなる。成長の足枷が増えてしまう。


【うっかり30歳を超えたサラリーマンの対処法】
しかし、うっかりと30歳を超えてしまったら、もう遅い!!!
とは必ずしも思わない。
20代はまだまだ未来に向けて頑張れるが、
30歳を超えてくると結構未来が見えてくるもの。
年金制度もどうなるかわからない。それどころか、ほぼ破綻している。
生活保護も年金との兼ね合いの中、減らす方向へ動いている。
独立しようにも、そんな能力があれば、
そもそもこんなことは考えなくていい。
将来の生活はどうなるんだろう?と不安に思う人は、非常に多いはず。

そういう人は、自分に自信を持つために変わってみる必要がある。
まず何をすればいいのか?それがわからない人も多いはず。
地道に会社の仕事をしこしことやり続けることで解決するはずがない。
それほど難しいことをせずに変わることができる方法がある。


【これから変わるための処方箋】
「物事を天界から見ること」

つまりは視点をあげるということです。
バスケやサッカーで言う「イーグルアイ」というやつ(?)です。
仕事をしていると、人はそれぞれの小さなパーツの仕事をしているため、
ついつい近視眼的になる傾向がある。
それでは、いつまでたっても全体をみることはできない。
全体を見るためには、上から物事を見なければならない。
では全体を見ると何がいいのか?
様々な問題や物事に対する解決策が経営者視点で発することができるようになります。
つまり、経営者の参謀になりうる能力を身に付けられるということです。

例えば、自分が経理であれば、銀行からお金を借りるという行為は、
「キャッシュ不足だから借りる」
という発想しか生まれないかもしれない。
しかし、天界の視点であれば、
「会社の拡大のためにはキャッシュが必要。そのために借入が必要」
という発想も生まれる。

例えば、会社がうまくいっているにもかかわらず、
経営者がうまくいきそうもない新規ビジネスをやりたがる。
「うまくいくはずがないから、止めた方がいい」
としか思えない。しかし天界の視点であれば、
「一つの事業が永遠にうまくいくはずがない。
ポートフォリオ的にいくつかの事業を展開する方が会社の安定感が増す」
という発想も生まれる。

こういう天界の視点はどうすれば身につくだろうか?
何か問題や物事に対したとき、まずは大きく息を吸って落ち着くことが大事。
何かが起こったときの人間の頭は、勝手に動き出し、余計なことを考えてしまう。
すべてを取っ払って真っ白にすることが大事。
次に、神様になったつもりでその問題・物事を見るだけ!!

なんだ!その神様になったつもりで!というのは!と思った方は多いと思う。
神様が難しければ、好きなマンガやドラマの登場人物、歴史上の人物でもいい。
自分がこういう人になりたいというモデルを一人頭に浮かべる。
その人になったつもりで、その問題・物事に対してみよう。

例えば、「銀河英雄伝説」という小説のラインハルトやヤン・ウェンリーなら、
こんなときどういう風に考えるだろう?
彼はあのとき、こういう風に解決したから、
きっとこうするだろうと頭の中で展開するのだ。

例えば、宮城谷昌光氏の「孟嘗君」という小説の白圭なら、
こんなときどういう風に考えて、どういう言葉を発するだろう?
彼はあのとき、こういう風に解決したから、
きっとこうするだろうと頭の中で展開するのだ。

「馬鹿らしい!」と思った方も多いかもしれないが、
一度やってみるといい。
必ず自分が変わっていくはずだ。

これは、ある程度、自分が背伸びをしている状態だ。
その背伸びが普通になるためには、自分に足りないことも、
この背伸びによって見えてくる。
そしたら、それをまた勉強すればいい。

これを繰り返すことが、今いる会社にとって、社会にとって、
有用で必要な人間になるということにつながる。

間違いなく、人は変わることができる。
諦めさえしなければ!