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投資/失敗/成功

投資/失敗/成功

細島 誠彦

株式会社TransamManagementSystem代表取締役。 中央大学法学部卒業後、ベンチャー企業その他企業の経営企画室長、管理本部長、CFO、取締役を歴任。経営戦略構築、マーケティング戦略構築、新規事業の立ち上げや財務戦略、M&Aなど、企業の参謀業務に従事。

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投資というのは、事業においてはつきものである。
小さなものから大きなものまであるが、
計画に基づいた投資をしなければ、
痛い目にあうことは言を待たない。

ある会社において、新規事業を始める場合、
多いパターンが思いつきで始めるパターンである。
これを経営TOPがやってしまった場合には、
もっとも始末に終えない。
なぜなら、誰も何も言えない可能性が高いからだ。
その場合には、誰もが言える場と形をつくっておくことだ。

京セラの稲盛社長がKDDIの事業を始めるとき、
取締役会は反対だったそうだ。
そこで、稲盛社長が頭を下げて、やらせてくれと言って、
始まった事業だそうだ。
取締役会で反対できる環境は素晴らしい。
だが、頭を下げれば、できてしまうというのは、
その場がどういう納得の仕方をしたのかはわからないが、
少し問題がある気もする。
ただ、その反面、そうしなくては、
できないことも理解できる

新規事業というのは、成功確率が低い。
一説には成功確率は10%とも言われる。
だからこそ、実際に新規事業を始める前には、
マーケティング、投資計画などを綿密に検討しなければならない。

こんなことは当たり前だと思う方も多いと思うが、
残念ながら、ちゃんとこうしたことをやっている会社は、
むしろ少ない。

また、同時に考えるべきこととして、
撤退計画がある。
最もまずい投資方法は、
「まだ何とかなる、まだいける!」
と言って、だらだらと事業を続けることである。
これは際限のない投資になる可能性が高くなる。

計画をたて、この部分がうまくいかなかったら撤退ということを、
あらかじめ決めておく必要がある。
これは事業を始めるよりも圧倒的に難しいことだ。
メンツもある、愛着もある。
しかし、だらだらと際限のない投資をすることが、
投資資金を生み出した本業に影響を及ぼし、
新規事業がその会社の傾く原因となる例は山ほどある。

かといって、事業を拡大していく上で新規事業は当然考えるべきだし、
チャレンジする価値がある。

新規事業投資で決めておくべきことは
1.事業計画
2.投資計画
3.撤退計画
である。投資額もここまでしかやらないと決めておけばいいのである。
当然、やっていくうちに事態は変わるだろう。
ただ、決めておくことで、そこでもう一度考える機会が得られる。