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理想のリーダー 東電TOPの場合
»2011年4月27日
細島誠彦ブログ【参謀の戦略眼】
理想のリーダー 東電TOPの場合
株式会社TransamManagementSystem代表取締役。 中央大学法学部卒業後、ベンチャー企業その他企業の経営企画室長、管理本部長、CFO、取締役を歴任。経営戦略構築、マーケティング戦略構築、新規事業の立ち上げや財務戦略、M&Aなど、企業の参謀業務に従事。
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東京電力への批判が多くなっている。
社長は、気苦労も耐えなかったのだとは思うが、
早々に入院してしまったりと、
これらの批判を助長してしまったようだ。
東京電力のTOPがなすべきことは何なのか?
大前研一氏は、「知の衰退からいかに脱出するか?」の中で、
21世紀のリーダーに必要な資質・能力として、
①方向を示す
②程度と方法を示す
③具体的にやってみせる
④できる人間を連れてくる。
の4つを示している。
簡単に説明すると、
全体の方向性を示し、どうやってやるかを示し、
実際に具体的にこうやってやるのだと見せる。
しかし、できない場合には、できる人間を連れてくるということだ。
これを踏まえ、東京電力のTOPがなすべきことを考えてみる。
まずは方向を示す。
1.原発事故の収束
2.私企業としての原発政策
3.これからの電気確保計画
これらが早々に発表されなければならない。
事故の収束予定は出されたが、具体性に乏しく、
誰も信用していないようだ。
こうなれば世界中から専門家を集め、
最善の策を練らなければならない。
これにより、世界への正確な情報発信にもなる。
また、どこが安全でどこが危険なのかも、
情報が入り乱れることも少なくなるはずだ。
また、この事故により何の根拠もない安全神話は崩壊した。
よって、国としての政策はあるだろうが、東電は株式会社で私企業である。
よって、私企業として、今後原発をどうするのかの判断を示さなければならない。
これは、今後の電力確保とも関連するのだが、
原発を廃止し、他の発電方法で、いつまでにどうやって確保するのか?
または、原発は不可欠として、
さらに他のところに作るのか?
これを示さなければならない。
今は事故の収束にだけ全精力を傾けているようだが、
社長はそれではいけない。
全てに対応する必要がある。
トップたるもの、大きな視野で物事をみて、
全てに対応する必要がある。
当然一人でできることは限られている。
だから、人を使う。できる人を連れてくる。
これらの判断、そして最後の意思決定がトップのなすべきことだ。