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仕事の遅さにより泣きそうになった管理部社員S 仕事ができる人の研究5

仕事の遅さにより泣きそうになった管理部社員S 仕事ができる人の研究5

細島 誠彦

株式会社TransamManagementSystem代表取締役。 中央大学法学部卒業後、ベンチャー企業その他企業の経営企画室長、管理本部長、CFO、取締役を歴任。経営戦略構築、マーケティング戦略構築、新規事業の立ち上げや財務戦略、M&Aなど、企業の参謀業務に従事。

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2M-SETのS。
Speed(速さ)についてである。

"速さ"というのは、
人によって感覚が違って当たり前だ。
のんびりした人もいれば、せっかちな人もいる。
しかし、"マナー"の分野に入るのだろうか?
これぐらいの時間があれば、できるだろうという一般的な感覚があるのも事実だ。

これは社会一般における時間の流れより、
さらに速い感覚で時間が流れるベンチャー企業でのことだ。
ある管理本部の部長が、総務の部下Sにある仕事を依頼した。
管理本部長としては1週間もあれば十分できるだろうという仕事だったのだが、
2週間経っても何も言ってこない。
業を煮やして、Sを呼び、あの仕事はどうなっているのか?と聞いた。
Sは、
「まだやってません」
との答え。
頭に来た部長は、どういうことだ?と激怒した。
Sは、
「期限を言われなかったですし、他にもやることが・・・」
と泣きそうになった。
部長は、今日中に出せ!と言い放ち、結局、その日のうちにその仕事は提出された。

これだけ読むと、期限を言わなかった部長も悪いように思えるが、
会社とは、そういうところだ。
いちいち、すべての期限を言い渡されるわけではない。

仕事の速さというものの難しさは、
人による感覚値の差が激しいということだ。
心配なら、期限を聞けばいい。
それを繰り返していくうちに、一般的な速さの感覚が身につくはずだ。
また、期限を切った上で、それより早く提出できれば、
その人は仕事が速いという錯覚に陥らせることができるのも、
感覚値の差によりなせる技だ。